「いいとき生まれた!昭和30年代」

メールマガジンバックナンバー

 


第67号 今昔美容室


  ★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆


        いいとき生まれた!昭和30年代  第67号     


                    2006. 10. 3      


  ★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆
 
  
  ディープインパクトをもってしても、
  超えられなかった世界の厚い壁。
  残念だったけど、サラブレッドって見るたびに、
  なんであんなにかっこいい動物なんだろうと思います。
  
  
  しかし、ディープインパンクトが勝つと、
  馬のオーナーが経営している会社の株価まで上がるというのですから
  笑っちゃいます。
  今回も期待されて上がったのが、
  優勝できなかったので、下がってしまったらしいです。
  社長の馬の勝敗は、事業利益とは関係ないと思うんですけど。
  でも、そういう影響も受けるとなると、
  その会社の株券は、
  レースのたびに馬券にもなるようなものですね。
  
  
  でも、競争馬を持つということだけでも、
  金銭的余裕がなくてはできないのに、
  その馬が大当たりでさらに金運を呼び込んでくれるのですから、
  かなり、運の強い人であることは確か。
  その強運で会社が安泰になるということで、
  株価に反映する…
  なわけないか。
 
  
  
  さて、今回は、美容室の話です。
  (馬はどこへ行った?)
  
  
  今の美容室って、ガラス張りで、
  道路から中が丸見えというところが
  ほとんどですよね。
  中の様子が見えて入りやすい、
  ということはあるかもしれませんが、
  どうもあそこまで露骨に見える美容室は苦手です。
  
  
  お客が頭にタオル巻いてる姿や、
  てるてる坊主みたいになってる姿まで、
  表にさらけ出さなくてもいいじゃないの、
  と思うのです。
  
  
  昔の美容室は、
  今とは逆に、
  表から中が見えないようになってました。
  やはり、美しくなる裏側は見せないという、
  女性のたしなみ的意識が、
  色濃く残っていた時代だったのでしょう。
  
  
  まあ、そこまでする必要はありませんが、
  少しくらいは、考えてほしいものです。
  暴論だと承知で、あえて言いますが、
  昨今電車の中やホームで平気で化粧する若い女性が増えた原因は、
  あの丸見えの美容室に行き着くのではないか、
  とまで思っているくらいです。
  
  
  さらに、昔は美容師さんも女性がほとんどで、
  まさに美容室は、
  女性による女性のための、
  美しくなれるお城のようなものでした。
  
  
  でも、今は男性美容師も当たり前です。
  そのせいでしょうか、美容室に来る男性客も増えました。
  私は、二十歳くらいの頃から、
  同じ美容室に通っていますが、
  初めてそこで、男性客と一緒になったときは、
  びっくりしたものです。
  幸い、数えるほどしか一緒になったことはないですが、
  この年になっても違和感を感じて、落ち着きません。
  男性美容師は気にならないのに(現に私の美容師も男性だし)
  お客に男性がいるのは嫌なのです。
  向こうがおばさんなんて気にしてなくても、
  嫌なものは嫌なのです。
  
  
  最近は、男性も入りやすい美容室をウリにしているところも
  あるようですが、
  美容室も男性用、女性用と分けたほうが無難でしょう。
  男性がカーラー姿を、女性がキャップ姿を、
  互いに異性の前でさらけ出して平気な感覚に慣れきってしまったら、
  羞恥心はますますなくなっていくし、魅力も半減。
  結果、異性に減滅し、未婚者が増え、少子化加速…ってのは
  ちょっと考えすぎだな。
  
  
  でも、美しくなる過程は、
  あまり見せないほうが魅力的なのは確かでしょ。
  見えないところで努力しているというたとえに、
  水面をすべるように動く白鳥は、
  水面下で必死に足を動かしているってのがありますね。
  あれと同じで、もしその足の動きが見えてたら、
  優雅さには程遠く、あんたも大変ねえってことになるだけです。
  
  
  男性客だけでなく、
  美容室一辺倒の子供も、
  珍しくありません。
  姪たちも、美容室育ちです。
  
  
  でも当時は、子供に美容室は贅沢の部類でした。
  せいぜい、七五三でお世話になるくらいだったのではないでしょうか。
  だから、私も中学生のときまでは床屋さんでした。
  今の女の子からは信じられなーい!と言われそうだけど、
  別に、そんなの珍しくもなかったし、文句あっか。
  (一体、誰にけんかを売っているのだ?)
  
  
  そういうわけで、子供の頃に行った美容室というのは、
  ほとんどが、母についていっただけです。
  今でもパーマは時間のかかるものですが、
  昭和30年代のパーマというのは、
  もっとかかりました。
  
  
  だから、母がきれいにセットされた頭に、
  当時のスプレー独特の臭いをぷんぷんさせて、
  「さ、お待たせ」と、椅子から立ち上がってくるまでが、
  長い長い。
  
  
  そんなに時間がかかっても、嫌がらずに待てたのには、
  あの頃なりの理由がありました。
  ただ、そちらに話を広げると、
  話が違うほうへと脱線していくので、
  それは次号でまとめることにします。
  
  
  違うところは、まだあります。
  それは美容師の格好。
  人を美しくさせる人が、
  野暮ったい格好ではいけないということなのか、
  今の美容師は、ファッショナブルです。
  もちろん、昔の美容師だって、
  きれいにしていました。
  ヘアースタイルはもちろんのこと、
  メイクも服装も、そこいらのおばちゃんとは、
  ちょっと違いました。
  でも、今のように、
  最新流行の格好にこだわったおしゃれではなく、
  自分の雰囲気にあったおしゃれをしていました。
  
  
  最新の流行を追う傾向は、
  若い人にはいいのかもしれませんが、
  おばさんには良し悪し。
  だって、今のファッションって、
  理解不能なものが多いじゃないですか。
  清潔感もないし、格好よくもないし。
  (すでに、おばさん感覚ですから)
  
  
  私もちょっと抵抗あるくらいですから、
  私の母親世代の年頃の人となると、もっと嫌みたいで、
  ある人が、こんな話を聞かせてくれました。
  
  
  ある時、行きつけの美容室に行くと、
  今までやってもらっていた美容師さんがいなくなってました。
  そこで、別の若い人にやってもらうことにしたそうです。
  ところが、現れたその人を見たら、
  鼻ピアスをしていたそうで、気持ち悪くて、
  2度とその美容室には行かなくなったとか。
  いくら、自分ではファッショナブルだと思っても、
  接客業だというラインを忘れてはいけませんね。
  
  
  昔の美容師さんは、おしゃれな格好をしていても、
  仕事中は、床屋さんみたいに、
  仕事用の半袖の上着を着ていました。
  
  
  いくら、流行を押さえていても、
  プロ意識と技術がなければ意味ありません。
  今だって、信頼できる腕を持ってる美容師は、
  自然体で不快感のない、
  それでいて個性を生かしたおしゃれができてます。
  それこそが、人の個性をも引き出せるセンスがある証
  だと思います。
  
  
  ところで、パーマといえば、
  当時は大人の女性のほとんどがかけてました。
  だから、私も、大人になったら、
  絶対にかけないといけないものだと思ってました。
  (あてるという地方もあるようですが)
  
  
  例外はおばあちゃん世代で、
  おばあちゃんは、パーマをかけてる人より
  自分でお団子頭(そういえば、最近あまり聞かない言葉だ)
  にまとめている人が多かったです。
  きっと、おばあちゃんたち世代に言わせれば、
  パーマは若いもんがかけるもの、
  って思ってたかもしれませんね。
  
  
  そのパーマをかける若いもんの部類には、
  私達の母親世代も入ってましたが、
  子育て真っ最中の既婚女性は、
  家計節約のため、きつめにかけることが多く、
  ぐるぐるのパーマ頭はおばちゃんのシンボル、
  と言ってもいいくらいでしたね。
  
  
  うちの母親も、パーマはいつもかけてましたが、
  髪をやや長めにしてたので、
  漫画に出てくるようなぐるぐる頭ではありませんでした。
  でも、かけてくると、
  今度はかかりがゆるいとか、しっかりかかってるとか、
  独り言を言いながらチェックしてたので、
  パーマはしっかりかけるものなんだなと思うようになりました。
  そのせいか、実際はそうではなかったのに、
  いつも母は、あのぐるぐるパーマ頭だったような気がして、
  仕方ありません。
  
  
  さらに、寝るときにカーラーを頭中にぐるぐる巻きにして、
  カラーネットで覆って寝てるお母さんも、
  よくいませんでした?
  さすが、江戸時代に、日本髪を結ったまま、
  箱枕で寝ていた民族の血をひいてるだけのことはあります。
  出かける日などには、ぎりぎりまでその頭のまんまで、
  ゴミ出ししたり、お掃除しているおばさんも
  よくいました。
  
  
  そういえば、カーラー頭をおおっていた、
  ピンクや紫のあのカラーネットって、
  最近は見ないなあ。
  今でもあるのかなあ。
  
  
  
  ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    あれこれ後記
  ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  
 
 
  ◇私が実際に社会人になるときは、
   大人はパーマをかけている的風潮はけっこうなくなってましたが
   せっかくなのでかけてみました。
  
  
   当時していたボブスタイルにそのままかければいい感じだったし、
   可愛いので気に入ったヘアスタイルの写真を持って、
   近所の美容室へ。
   
  
   終わって家に戻ると、
   一目見た妹たちが、腹をかかえて大爆笑です。
   それだけでも失礼なのに、
   さらには人を指差し、
   「王様、王様」と大騒ぎ。
   騒ぎにやってきた母までもが、
   思わず「ぶっ」と吹き出す始末。
   
  
   そうさ、私はトランプのキングになっていたのさ。
   この無礼者たちめ!
   (数年後、一人の妹がソバージュにしてたときは、
    なりそこないの中世の騎士みたいだったので、
   「ダルタニヤン」と呼んであげましたけど。
   王様にしてくれたんだから、そのくらいの礼儀はね。)
  
  
   入社の時の自分の写真を見ると、
   けっこうウエーブがあるので、
   そのままにしてたと思ってました。
   自分の中では、そこまで笑われるほどは、
   おかしくないと思ってましたし。
   でも、妹によると、
   私はその後、パーマを少し落としてもらいに行ったそうです。
   全然、覚えてません。
  
  
   覚えているのは、
   同期の子に、
   入社式のとき、同期になる仲間を見て、
   一番怖そうに見えたのが私だった、
   と言われたこと。
  
  
   そりゃ、王様だもん、威厳がなくては。
  
  
   まあ、ここには大誤算がもう一つあったのも確か。
   雑誌の可愛いモデルと自分は顔が違うってことですな。
  
  
   そんな美容室から乗り換えた、
   今、通い続けている美容室とは、
   正直、こんなに長いつきあいになるとは思ってませんでした。
   でも、考えたら、近所ではないということ以外は、
   私の美容室の条件をほとんどと言っていいほど
   クリアしている所なのです。
   だから、自然と続いたのですね。
   ここがなくなったら困ります。
  
  
   そういえば、ここの先生は、
   せいぜいかけても部分パーマくらいで、
   全体的にパーマをかけるようなスタイルは、
   一度も提案したことはなかったな。
   髪質や雰囲気を見てるのね。
   今は、カットの技術が命のヘアスタイル中心で、
   パーマとはすっかり縁がなくなりました。 
   
  
   そうそう、今回は美容に関する話でしたので、
   女性のみなさんにこんなお話を捧げます。
  
  
   ロシアでは、女性は2度美しくなるとされているそうです。
   最初が、娘時代、
   そして2度目はまさに私達のお年頃の40代からの中年時代。
   季節で言うと、娘時代は花咲く春の美しさ、
   そして中年時代は秋の紅葉
   (ロシアでは黄色になるので、黄金の秋と言われるそうですが)
   の美にたとえられるそうです。
  
  
   黄金の秋の美しさですよ!
   そうとなったら、自信を持って、
   秋爛漫と輝きましょうね。
   
  
   でも、ちょっと気になるのは…
   その先は冬枯れってことなんでしょうか?
  
  
  
  
  ◇4,50代世代には青春の思い出が詰まった、
   吉田拓郎とかぐや姫のつま恋コンサートに、
   行かれた方はいらっしゃいますか。
  
  
   新聞によりますと、
   「客層がこの世代だったためか、
   お互いが場所を詰めて譲り合ったりとか、
   お客のマナーが、非常に良かった」
   そうです。
   嬉しいことですね。
  
  
   ちなみにもう一つ、
   客層がこの世代だったための現象があったそうです。
   それは、オープニングは総立ちだった観客席が、
   3曲目が過ぎるころには、
   皆座っていたこと。
  
  
   長丁場だもの、仕方ないでしょ。
   (と、納得できてしまっていいものか?……ひとみ)
  
 

 
  
  ======================================================================
   
   発 行 日本の小粋な和みの暮らし「和・は・は」
       http://wa.hitokiwa.com/

    このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/を利用して
    発行させていただいております。

   「いいとき生まれた!昭和30年代」(月1〜2回発行)
    バッグナンバー http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000135400
    購読・解除    http://wa.hitokiwa.com/merumaga.htm



    姉妹サイト やる気元気前向き!「あっぱれぷらすサイト」
        http://www2.ocn.ne.jp/~aps/
        よりこんなメルマガも発行しています。

   「あっぱれ長屋のプラス話」(月1〜2回発行)
    バッグナンバー http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000115032
    購読・解除    http://www2.ocn.ne.jp/~aps/nohohon.htm


   「脱!惰性生活〜惰性で生きるな、自分を生きよう」(月1〜2回発行)
    バッグナンバー http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000117051
    購読・解除    http://www2.ocn.ne.jp/~aps/nohohon.htm
  

   
    ※メールはこのメールの返信ボタンをクリックすれば、
     返信用のメールが開きます。
     (件名はそのままでけっこうです。)


  ====================================================================== 
  
  


    
←前の号        次の号→

一覧から選ぶ


登録する



このページのTOPへ戻る









あっぱれぷらすサイト ぷらっとネットショップ


和ははホーム


今の日本を楽しむ和はは生活

懐かしの昭和30年代

幕末維新の時代

日本の物産名産入口

日本の旅

日本のエコロジー

こだわり国産品



日本の伝統文化を取り入れた和はは生活

日本の衣

日本の食

日本の住

日本の癒し

日本の美

日本の縁起物

日本を知る本

寄り道・和はは生活

松竹梅子の小遣い稼ぎの口入屋

メールマガジンのご案内

和ははの日本人講座

お休み処