和ははの日本人講座





その壱 箸使いのマナーとタブー     その弐 日本の民間療法薬草
その参 季節の薬湯


日本の食事

その壱

箸使いのマナーとタブー




箸の使い方だけで、人格、品格、育ちまで評価されてしまうのが日本の文化。
厳しすぎると思うでしょうが、これがまんざらはずれていないことも事実。
毎日の食の基本である箸の使い方がまともにできていないということは、その程度のしつけしか受けていないということで、本人が恥をかくばかりでなく、親の恥でもあるのです。
正しい箸の持ち方使い方を身につけておくことは、当然ですが、
してはならない最低限のマナーも知っておきましょう。
たくさんあって大変そう、と思ってしまうかもしれませんが、
すべて、理にかなったところからきているもの。
常識的なお行儀の範囲を守っていれば、クリアできてしまうことがほとんどです。
日本人として、知っておきたい、身につけておきたい基本です。

迷い箸 どの料理を食べようかと迷って、料理の上で、箸をさまよわせること。
日本人は箸を持つまでに、どれを食べるかくらい決められないといけないのです!
よせ箸 器を手を使わずに、箸先を使って寄せること。
器の底でお膳に傷をつけてしまったり、こぼしてしまったりすることも。器は食べるものではありませんので、手で動かしましょう。
にぎり箸 二本の箸を握ったままの手で、器をもつこと。
いくら器は手で持つと言っても、箸を握ったままではいけません。この握り方から、箸を武器にして使うこともできるため、危険なものともされて、忌み嫌われます。
ねぶり箸 箸先をなめること。
箸先についたものをとろうとして、つい…というときが危険です。
さし箸 料理に箸を突き刺すこと。
すべりやすいサトイモだって、箸でひょいと取れてこそ、日本人。
重ね箸 一つの料理ばかりを食べ続けること。
一皿ずつ片付けていくみたいな食べ方は、下品です。料理も均等平等に食べていきましょう。一品しか食べるものがないんだ、という場合は仕方ありませんが…。
ほじり箸 器の底のほうにあるものを、ほじくり出すこと。
いくら、好きなものが下のほうにあったとしても、盛り付けられているものをひっくり返してまでして取るのは、卑しいです。宝探しではありません。
こみ箸 箸で無理矢理口の中に、たくさん押し込むこと。
がっついているようにも、まずいものを無理して食べているようにも見えます。一口大の量をとって味わいながら食べるのが、健康上からもおすすめ。
透かし箸 魚の上側を食べた後に、骨の隙間から、反対側の身をつついて食べること。
不精はせずに、上身を食べたら中央部分を持ち上げて骨をはずし、お皿の向こう側に置いて食べます。(食べる方向は、頭のほうから尾へ向かって。)その方が食べやすいですし、それくらいしても、損はしません。
涙箸 箸先から、汁をぽたぽたたらすこと。
服やお膳を汚さないためにも、汁物の具は器を手にとって、醤油をつけたものは、汁を切ってから、口に運びましょう。
振り箸 箸の先についた汁を振り落とすこと。
こちらも、食卓や服を汚す心配があります。
受け箸 箸を持ったままの手で、お代わりを差し出すこと。
行儀も悪いし、器を落とす可能性も。
渡し箸 食事中に箸を食器に渡し置くこと。
もういりませんという合図ですから、食事の途中では、口に合わないという態度を示すことになってしまい、失礼になります。食事中に箸を置くときは、箸置きや箸袋などを利用します。
また、箸から箸に食べ物を直接渡すことという意味もあります。
これも、形がお骨を拾うときのやり方を連想させるものとして、忌み嫌われます。
かき箸 食器のふちに、口をあてがって箸でかきこむ食べ方です。
行儀が悪いということだけでなく、気管に入ってしまったり、よく噛まないで胃を悪くするのを防止する意味でも、気をつけましょう。
洗い箸 食器の中で、箸を洗うこと。
不精じみてて、見た目にも汚らしいです。
踊り箸 箸をふりまわして話したり、人や物を指したりすること。
危険ですし、下品に見えるのは言うまでもありません。
立て箸 ご飯の上に、箸を突き刺すこと。
言うまでもなく、仏様の枕元にそなえる形ですから、縁起が悪いとされるのは当然です。
せせり箸 箸を爪楊枝代わりにして、歯をせせること。
こちらも言うまでもありません。百年の恋も冷めます。


その他の食事のタブー

犬食い
文字通り、犬のように器に口を近づけて、ガツガツ食べること。
姿勢を正して、箸で食べ物を口に運んで食べるのが人間の食べ方。

受け食い
おかわりを受け取って、そのまま食べること。
お茶碗を一度お膳に置き、改めて手にとるのが作法です。
そのくらいの呼吸をおく余裕を持って食事しなさいということでしょう。
誰も盗りませんから。


お気づきですか。
和食のマナーは、ゆっくり落ち着いて味わうことが基本になってます。
それは、ダイエットにもいいことではありませんか?
日本人に太った人が少なかったのは、
和食素材だけでなく、その食べ方にも秘訣があったのですね。


日本の食の道具ページでは、正しい箸使いができる箸を紹介しています。)



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