「いいとき生まれた!昭和30年代」

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第53号 正月の遊び


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        いいとき生まれた!昭和30年代  第53号     


                    2006. 1. 19      


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  早くもお正月は彼方へと去ってしまい、
  今さら言うのもなんですが、
  今年もよろしくお願い申し上げます。
  
  
  しかし、今のお正月は、
  着物姿もほとんどないし、
  お店もやってるし、
  初詣で神社仏閣がにぎわうくらいで、
  普段の休日の様子とあまり変わらなくなりましたね。
  
  
  お年玉をもらう子供は楽しみもありますが、
  あげるほうでは、それもないし…。
  
  
  でも、昔はお年玉のほかにも、
  お正月ならではの楽しみがありました。
  お正月ならではの子供の遊びです。
  屋内ではかるた、すごろく、福笑い、
  屋外だったら凧揚げ、独楽、はねつきなどなど。
   (はじめてわかったんですが、福笑いって
   もはや一発変換もされませんでした。) 

  
  どれも、ことさらお正月でなくてもいい遊びだと思うし、
  実際、普段でも遊ぶことはありましたけど、
  お正月の遊びとなったのには、
  厄除けやまじないなど、
  それぞれに、それなりの理由があるもののようです。
 

  すごろくや福笑いなどは、
  よく、子供雑誌のお正月特大号の付録などにも、
  ついてきたりしてました。
  コンピューターゲームソフトなどがついてくる今と比べると、
  なんとまあ、お手軽に済まされてたものよ、
  と思います。
  
  
  でも、お手軽だったからこそ、
  以前とりあげた、紙の着せ替え人形のように、
  こういったものは自分で作ろうと思えばいくらでも作れ、
  実際に作ったりもしたものです。
  それもまた楽しいものでした。
  
  
  ゲームソフトでは、
  子供が作ろうと思い立っても、
  お手軽にすぐ作れるものではありません。
  プログラムを組む子供もいますけど、
  そこまでの事前準備は大変です。
  その点、紙と筆記具を出してくれば、
  誰でもすぐに始められる程度のもので、
  楽しく遊べたなんて、
  考えようによってはすごく幸せなことかも。
  
  
  一方、外で遊ぶほうは、
  今より凝ってたと思います。
  マイ羽子板は、
  藤娘だったかの人形の押し絵がついて、
  握り手のところにも、
  別珍の布がかぶせてあり、
  今思うと子供の遊び道具にしては、
  かなりのものじゃないかと思えるものでした。
  
  
  今では、押し絵の羽子板は、
  縁起物の装飾品がほとんどになってしまいましたけど、
  当時は、実際に使って遊ぶ羽子板にも、
  このくらいのものがありました。
  
  
  そういえば、羽子板を、
  幼稚園の工作で作ったこともありました。
  羽子板の形になってる板に、
  自分で生地や糸を貼り付けて作っていくもので、
  こちらは、へたくそな、
  人形もどきが張り付いたしろものでしたが、
  自分で作ったものということであれば、
  それはまた愛着があるものです。
  
  
  でも、それを持って、
  はりきって出ていこうとする子供たちに、
  親はさりげなく、
  「押し絵の羽子板があるでしょ。」
  とそちらを使うように仕向けてました…。


  落としたら顔に墨を塗るという、
  はねつき独自の罰則も、ユニークです。
  おもしろいルールですが、
  いつごろからの習慣なんでしょう。


  でもこれは、実際にはやったことありません。
  やりたいと言ったところ、
  「顔が荒れるからだめ。」
  と却下されました。
  これは単に、
  服でも汚されたら大変という理由に
  すぎなかったんでしょうね。


  でも、素直な子供の私は、
  その言葉を本気にしていて、
  テレビの中で芸人が、
  顔に墨を塗られていたりしているのを見ると、
  顔が荒れるのに、大丈夫なんだろうかって
  思ってました。
  が、疑問はそこまででストップ。


  その先まで思考を進めて、
  「なんであの人たちは大丈夫なのか」
  って、鋭くつっこめるような子供だったら、と、
  つくづく思います。
  素直というより、
  ただ何も考えてなかっただけ、
  というべきか…。


  しかし、考えてみると、
  はねつきを始めるにあたって、
  まず、墨をするところから始めてたなんて、
  昔の人は、悠長でしたね。
  

  皆さんの中には、
  実際に、顔に墨を塗って、
  はねつきをした方は、
  いらっしゃいますか?  
  

  はねつきの羽もまた、
  白に明るい色をさした羽を、
  黒い玉でまとめるという、
  配色の妙があるもので、
  まさに、羽子板と追羽根は、
  見ても美しい遊び道具です。
    
  
  そうやって考えてみれば、
  凧にしろ、独楽にしろ、はねつきの道具にしろ、
  そういった昔からの伝統的な遊び道具には、
  美術工芸品となりうる品格と風流さが
  もともと備わっているものなんでしょう。
  だからこそ、遊び道具としての役割が小さくなっても、
  見て楽しむという部分は、
  大切に受け継がれているのだと思います。
 
  
  でも、遊び道具にも、
  美的感覚を追求した日本人って、
  やはりすごいのではないかって思います。


  これらは、今も販売はされていますが、
  昔のものに比べると、安っぽく、
  種類もそれほど多くありません。

    
  それも仕方ないことで、
  今は、自分で遊ぶためのマイ凧を持っている子供は
  少ないでしょう。
  もちろん、独楽も同様。
  そして、はねつき道具一式にいたっては、
  なお少ないのではないでしょうか。
  羽子板に、固い羽の玉が当って聞こえる、
  カツンカツンという、独特の音も、
  もう久しく聞いてません。  


  もはや、これらは一般的な遊びではなく、
  特別な行事とか、イベントなどでもないと、
  やらない遊び、お目にかかれない遊びに
  なってしまったのでしょう。
  もっとも、そうなったのには、
  遊ぶ場所がなくなったということも、
  大きい理由だとは思いますが。

  
  今年のお正月、甥1人と姪2人の中学生・小学生が来たときも、
  3人で何して遊んでたかというと、
  コンピューターゲームやテレビゲームばかりでした。
  
  
  来年のお正月、こいつらのために、
  おばちゃん特製のすごろくや福笑いを作っとこうかしら。
  でも、馬鹿にされそうだな。
 

 
  
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    あれこれ後記
  ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  
  
  
  ◇ようやく、今年最初の発行ができました。
   正月ネタなので、もっと早く出したかったのに、
   申し訳ありません。


   ネタがないのもつらいでしょうが、
   ネタにしたいことはいろいろあるのに、
   まとめている時間がとれなくて発行できない、
   というのは、なおつらいものです。
   でも、続けられる限り、続けたいとは思ってます。

     

  ◇年末に新しく自転車を買い換えた話をしました。
   さっそく活躍してくれてますが、
   新しいうちは、駐輪場に置いていても、
   なんとなく心配です。
   

   ある日、何気なくとめようとしたら、
   両隣が古い自転車だったので、
   よけい新しさが目立ってしまうと思って、
   わざわざ新しい自転車を探して、
   その隣にとめていきました。
  

   帰ってきて、ふと見たら、
   さらに私の自転車の隣にも、
   新しい自転車がとまっていました。
  

   皆、考えることは同じようであります。
  
  
                           (ひとみ)



  
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