「いいとき生まれた!昭和30年代」

メールマガジンバックナンバー

 


第47号 公園


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        いいとき生まれた!昭和30年代  第47号     


                    2005.10. 4        


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  都営住宅内の公園は、
  住宅内に入り込んだところにありました。
  
  
  グリコのキャラメルの箱の、
  「一粒で300メートル」のキャッチフレーズを見て、
  「300メートルって、どれくらい?」
  と、母に聞いたとき、
  「うちから、公園くらいまでかな」
  という答えだったので、
  うちからも、そのくらい入っていったところだったのでしょう。
  
  
  今思うと、もう少し近かった気もしますが、
  広場が、住宅の入り口に近いところに集中しているので、
  公園は奥の方に作ったのかもしれません。
  
  
  昭和30年代世代は、自然の中で遊べない街中生まれでも、
  空き地などで遊ぶことは、まだまだできました。
  その一方、こういう遊具の設置された、
  人工的な児童公園なんて施設でも
  ポピュラーに遊べるようになった世代
  ともいえるかもしれません。
  
  
  もっとも、当時の公園は、
  今のような凝った遊具はありません。
  ブランコ、シーソー
 (ぎったんばっこんとかぎっこんばったんとも言ってたな)
  砂場に滑り台といった、ごくありふれた基本的なものだけ。
  
  
  それでも、遊び場として、
  子供達の声がにぎやかでした。
  
  
  今では、公園デビューとかいう、
  馬鹿馬鹿しいわけのわからない話もあったりして、
  母親どうしの縄張り的な場になってしまうこともあるようですが、
  当時は、親がついてくるようなのは、
  本当によちよち歩きの赤ちゃんくらいでした。


  少なくとも、3歳くらいになれば、
  自分の兄とか姉、または、
  近所のお兄ちゃん、お姉ちゃんとかに、
  いくらでも一緒に連れて行ってもらえたから、
  親が暇で、たまたま気が向いたからなんてことでもない限り、
  親がついてくるようなことは、まずなかったです。
  
  
  大きい子が小さい子の面倒を見ながら、
  一緒に遊ぶのはあたりまえのことでしたから、
  親も子供にまかせておけたのでしょう。


  もっとも、さらに昔にさかのぼれば、
  赤ん坊でさえ、
  外で遊ぶ子供の背中にくくりつけられていたくらいですから、
  昔の日本人のほうが、
  子供を早くから大人扱いしていたということにも
  なりますね。
  

  まあ、それだけ生活のゆとりが違うのでしょうが、
  一方で、だから昔の人は、
  現代人よりしっかりしていたとも言えるでしょう。  
  

  そういえば、昔は、上の子が友達の家に遊びに行くのにも、
  下の子が、ついていく〜!といって、泣き喚いて、
  親になだめられたりする光景がよくありましたね。
  追いかけてくるのを、上の子が走ってふりきって、
  出かけたりとか。
  それだけ、面倒を見ていたということでもあるのでしょう。
  

  あれ?
  そういえば、私の妹達は、
  1回もそんなことはしなかったぞ、
  間違ってもしなかったぞ…。
  
  
  えー、ここは気を取り直しまして…。
  とにかく公園も子供の世界でした。
  
  
  そして、今思うと、
  公園では公園だから学べるルールも、
  学んでいたものだなあ、
  と思うのです。
  
  
  遊具が限られてますから、
  混んでるときは、順番で並んで、
  適当な時間で交代していきます。
  滑り台程度ならともかく、
  シーソーやブランコだと、
  ある程度の時間は乗らなくてはおもしろくありませんから、
  交代に時間がかかります。
  
  
  子供は時計なんて持っていませんから、
  そこはもう適当な感覚です。
  自分で判断して、自主的に交代する子供もいるし、
  「もう交代だよ」
  と声が出てくるまで、変わらない子もいます。
  (なぜか、自分がどっちのタイプだったか、
  さっぱり記憶がない。
  人間、都合悪いことは忘れるとすれば、後者だろうか?)
  
  
  そんな危うい適当なやり方でも、
  トラブルになったことはありません。
  たまに、強引に交代しない、
  わからんちんの子供もいましたが、
  最後にはみんなの非難に折れます。
  きちんと、正義がまかりとおった世界でした。
  そして、乗り足りない気分だったら、
  また並んで待つのもルールです。
  

  並ぶのが嫌なら、あきらめて、
  他のすいてるところで遊びます。
  

  こうして、自分勝手な思いをある程度抑えて、
  みんなで譲りあうということを、
  覚えていきました。
  
  
  そのうち、工夫も出てきます。
  
  
  ブランコは1人は立って、1人は座って2人ずつ乗ろう、
  シーソーも片側2人ずつ乗るということで、
  一度に楽しめる人数を増やせば、回転は早くなるし、
  一人ずつ乗るのとは、また別の楽しさが味わえるという、
  一石二鳥のアイデアなども、
  子供たちが遊びながら、自然に考え出していったものです。
  
  
  こういう子供達なりの自主規制能力や工夫する力って、
  私達ってえらかったじゃないかと思ってしまいます。
  (自画自賛!)

  
  私はなんといっても、ブランコが好きでした。
  大きい男の子達は、
  こいでるブランコからぽーんと飛び降りて、
  どこまで飛べるかなんてすごいこともしてました。
  立ち乗りから飛び降りるなんて子もいましたが、
  大人の目で見たら、危ないことだったかも。
  
  
  もちろん、おしとやかレディの私は、
  そんなことはできません。
  おしとやかに、ゆらゆら優雅に揺れておりました。
  
  
  と言いたいところですが、
  実際は、ブランコが垂直になるまでこぎたい、とか、
  ぐるりと一回転できるところまで行ったらおもしろいのに、
  なんて考えて、ひっしでこいでました。
  もちろんどんなにこいでも、そんなことはありえません。
  
  
  その日の気分で座ってこいだり、
  立ってこいだりでしたけど、
  他の子も立ちこぎ、すわりこぎ、なんでもありでしたから、
  雨上がりのあとで晴れた日のブランコは、
  どろんこで座っては乗れないなんて時もありました。
  
  
  泥んこではない時も、座ってこぐときは、
  まず手ではたいて座るというのがレディの常識、
  もう少し大きくなると、
  ハンカチをしいてすわるなんていうレディのたしなみ、
 (というより、単に生活の知恵というべきか)さえ身につけていきました。
  
  
  でも、並んで待つブランコでは、やはり物足りません。
  なら、すいている時間に行けばいいのだ!
  ということで、試行錯誤した結果、
  ついにそういう時間帯をみつけたのです。
  
  
  確か、午後の2時ごろか4時ごろだったと思うのですが、
  なぜかその時間帯は公園はがらがらで、
  大好きなブランコも乗り放題。
  
  
  それを覚えた私は、毎日時間を見計らって、公園に通い、
  誰もいない公園で存分に大好きなブランコに
  乗りまくって、堪能したのでした。
  
  
  昔々の、
  小さな子供が、たった一人で公園で遊んでいても、
  まったくなんの心配もなかった良き時代のお話でございます。
  
  
  おしまい。



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    あれこれ後記
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  ◇実は、ブランコ、今でも、存分に乗りたいと思っています。
   ところで、相変わらず発行が遅れ気味ですみません。
   このメルマガが隔週くらいになってしまっているくらいなので、
   もとから隔週であったメルマガは、
   3週間に1度くらいになってしまっています。
   人間、寝ないでも平気な生き物ならいいのになあと、
   つくづく思いますわ。
   

  ◇報告し忘れましたが、ご忠告に従い、歯医者の定期健診に行きました。
   さすがに、前回の健診治療から、1年もたっていないので、
   虫歯はありませんでした。
   めでたし、めでたし!となるところだったのですが…。


   年に乗じて、敵は新たに伏兵をつれてきて、
   潜ませておりました。


   歯周病、早く言えばシソーノーローってやつを。
  

   虫歯予防なんて言ってるうちは、まだ若いんだわ、
   っと実感。
   これからは、歯茎にも気を配らなくては…。


   一箇所だけ、最近、違和感を感じるなあと思うところがあって、
   でも、見た目もなんともないし、痛むわけでもないし、
   きちんと健診に行くことにしたんだから、
   そのときに聞いてみようくらいに思ってたら、
   ちょうど予約を入れた翌日頃から、
   腫れも出だしてきました。(これは幸いというべきか?)
   そうしたら、麻酔して掃除が必要というではありませんか。
   なんとすでに、歯がやられかけてたということで、
   痛みが出てからでは遅かったかもしれません。


   ということで、結局またまた、
   なんだかんだと1ヶ月くらい通っております。


   反省して再び心を入れ替え、
   ブラッシングの指導も受け、
   歯ブラシも普通のと、ピンポイント用、
   夜には歯間ブラシもプラスして、
   歯磨きも時間をかけて、
   丁寧にするようになりました。


   ところがどっこい、
   「この間のお掃除の傷は、順調に治ってるけど、
    今度は、今までなんともなかったところが、
    何箇所か傷ついてるけど…」
  

   よく見ると、確かに…。
   あら?気合入れて磨きすぎたかしら。
   

   ということで、どうしようもない奴と思われたか、
   「もうしばらく、お時間いただいて、
    様子を見させていただいていいですか。」
   と言われちまいました。


   こういう奴は、半年に1回どころか、
   月に1回は健診に行かないと危ないかも。
   しかし、歯磨きって、やりすぎてもだめで、
   むずかしいのね…。


   母が行ってる歯医者では、20代くらいの男性が、
   手遅れの歯周病で、もう歯が全部ぐらついてしまってだめだ、
   と言われていたそうです。
   そんな年から総入れ歯なんてのも気の毒ですね。
   だからといって、年とってきたから、
   総入れ歯でいいなんてものではありません。 
   
 
   ほっといたら大変なことになるところでした。
   やっぱり、行っとくものですね。  
   ご忠告くださったことママさん、ありがとうございます。
  
  
  
  ◇年を感じたといえば、もう一つ、こんな話がありましたわ。
   
 
   自転車で、片道20〜25分くらいかかるところに
   時たま、行くことがあります。
   春ごろ、ここに毎日のように通うことが、
   1週間ばかり続きました。
   さすがに、頻繁だと、
   この距離の往復は、もうきついなあと思いながらも、
   そのうち慣れるさ、と頑張っておりました。


   ところがそのうち、
   左ひざを畳についたりすると、
   つんと痛みを感じるようになってきたのです。
   そうなってくると、自転車をこいでいても、
   なんだか、左ひざに違和感を感じるような…。

   
   「もう、この程度でガタがくるようなそんな年なのかあ。」


   正直、がっかりしてしまいました。
 
 
   あーあ、と思いながら、
   お風呂に入って、左ひざを見たら、
   「あれ?」


   なんと、そこにはおできが…。


   「ひざをつくと、痛かったのはこのせい?」


   そう思ったとたん、急に元気になって、
   ひざに感じていた違和感もすっと消えてしまいました。
   人間って、いや私って、本当に単純だなあと、
   身をもって実感した次第です。

 
   もちろん、ひざも今だになんともありません。
 

                           (ひとみ)  



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