「いいとき生まれた!昭和30年代」

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第46号 スリップドレス


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        いいとき生まれた!昭和30年代  第46号     


                    2005. 9. 19        


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  今では珍しくもないスリップドレス。
  女性歌手が、テレビにそんな衣装で登場するようになったのも、
  30年代のころからかもしれません。
  
  
  今からしたら、それがどうしたの?レベルの、
  小川ローザの「おー、モーレツ!」のCMが、
  衝撃的で話題を呼んだのは、40年代の初めですから、
  それで考えたら、これも画期的なことだったんでしょうね。
  
  
  テレビで伊東ゆかりが、
  スリップドレスを着て歌っているのを、
  初めて見たときには、
  大変な大騒ぎをしました。
  もちろん、お色気なんてわからない子どもでしたから、
  「けしからん!」なんてことではありません。
  
  
  なんてことのない、白無地のスリップドレスでしたが、
  (当時は白黒テレビだからそう見えただけかもしれないけど)
  それがために、
  「シミーズで歌ってるう〜!」
  ってことで、大いに笑い転げたんですな。
  下着姿みたいで、おかしかったのです。
  
  
  ところで、今、
  「シミーズ」って、一発で変換もされない、
  と思ったけど、正式にはシュミーズ?
  いずれにしても、死語ですねえ。
  当然、シミチョロなんて言葉も、
  運命を共にしました。
  
  
  今は下着をファッションの一部として見せる時代ですから、
  たとえシミチョロだったとしても、「それが何か?」
  ということになりそうです。
  それ以前に、「シミチョロ」って何?レベルかな。
  シミチョロが、大変みっともなかった時代とは
  雲泥の差です。
  
  
  でも、人前で下着を見せるのはタブーだった時代でも、
  下町だったせいでしょうか、
  夏になると、家の中では、
  綿スリップでうちわをパタパタさせているような
  おばちゃんはいました。
  
  
  といっても、もちろん、一軒一軒確認してたわけではなく、
  その格好で、窓際に腰掛けて涼んでたり、
  庭に出てたりしている姿を、見てたからです。
  人目につくことは、外にいることと変わりないと思うのですが、
  当時のおばちゃんたちの感覚では、
  そこは家の一部だから、
  そのテリトリー内にいればOKとなってたようです。


  そのかわり、家の外になれば、
  たとえ井戸端会議でも、
  アッパッパー(またまた死語?)に着替えて、
  出てきました。


  おじさんたちも、シャツにステテコ(これも死語かな)姿で、
  外に出ているおじさんは、はいて捨てるほどいました。
  そういえば、当時は男の子も、
  ランニングシャツ(もちろんアウターではなく下着の)
  に半ズボンで遊んでましたよね。


  でも、一応半ズボンをはくことで、
  外に出てもいいスタイルになるのが暗黙の了解。
  だから、ステテコ姿のおじさんたちも、
  近所の用足し程度でも、一応外出となると、
  ズボンくらいははきました。
  
  
  このスタイル、今でも年配者には見かけますけど
  この間は、地下鉄にその格好で乗ってきたおじさんがいて、
  これには、びっくりしました。
  ある意味、なんでもありの若者ファッションにも負けてないかも。
  
   
  男性や年配の女性なら、大目に見られていた
  下着姿ですが、それでも一応それなりの、
  けじめがあったのです。
  

  だから、テレビのようにみんなが見るところで、
  しかも若い女性が、下着みたいな格好をしているのは、
  子どもの目には、かなり笑えるしろものだったのです。
  妹たちと、散々笑い転げ、
  大騒ぎで、母親にまで教えに行きました
  
  
  今の子どもだったら、そんな反応は絶対しないでしょうね。
  下着姿どころか、裸も平気で放送されてるくらいですから。
  
  
  だいたい、幼稚園で、
  ○○ちゃんが好きだとか、結婚するとか言ってるのが、
  あたりまえの時代。
  こういう風潮も、最初の頃は、
  今の子はませてる…なんて驚いたもんですが、
  気がついたら、自分でも、幼稚園児に向かって、
  「好きな子はいるの?」
  なんて聞いてるんだから、
  我ながらあきれたもんだ。
  
  
  もちろん、私たちの頃は、
  初恋は幼稚園の先生だった、
  なんていうのが、ませている部類に入っていたくらいですから、
  園児同士で結婚するとかなんとか、
  少なくとも私が行っていた幼稚園では、
  そういう話はまるでございませんでした。
  
  
  それに、小学校高学年くらいになってくると、
  愛だの恋だの言う前に、
  自然と男の子と女の子は別々に遊ぶようになって、
  もし、一人だけ異性が混ざってたら、
  その子は、変人扱いされてませんでした?
  「♪男の中に、女が一人」とか「♪女の中に、男が一人」
  と節つけて歌ってはやしたてたり、
  (この歌も地域的なものかもしれないけど)
  男臭いとか女臭いとか、言い合ったり。
  
  
  そういう私たちに先生は言いました。
  「あなたたちくらいになると、反発しあうのよね。
   でも、小さいときは、男の子と女の子、仲良くしてたでしょ。
   それに、もう少し大きくなると、また仲良くなるんだから、
   けんかしないで仲良くしなさい。」
  そりゃそうだな、と納得したものです。
  
  
  やっぱり、今と比べれば純真なお子ちゃまでしたわね〜。
  とはいえ、今だって、全部が全部、
  ませている子供ばかりではないですが、
  さらされている情報は明らかに違います。
  
  
  私達も、きわどい情報にさらされて育った世代ですが、
  根っこのところにあるものは、
  今の子供や若者とは違います。
  それは、根っこができる頃は、
  まだ、そんなに乱れた情報にさらされる時代ではなかった、
  ということではないでしょうか。
  
  
  今の女子高生や若い女性が
  あられもない格好で平気で街を歩けるのは、
  やはり生まれた時から、さらされた情報の差かもしれません。
  服装も情報もなんでもありになっている今は、
  表現の自由が謳歌できると共に、
  どこか1本芯が抜けてしまってる気がしてなりません。
  単に感覚が、おばさんなのかなー、
  と思うこともありますけどね。
  
  
  でも、窓際で下着姿のおばさんが、
  うちわでぱたぱたやりながら、
  テレビのスリップドレスの歌手を見て、
  「まったく、今時の若いモンは、はしたないもんだね。」
  と、庭でステテコ姿で植木かなんかいじっているおじさんに
  言ってるような時代のほうが、
  実はけじめとしての感覚を持っていたというのは、
  ちょっとおもしろい気もします。
  
  
  

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    あれこれ後記
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  ◇いつになく世界からも注目された選挙が終わりました。
   選挙が終わったから明かしますけど、
   私は支持政党はありませんが、野党に入れることがほとんどです。
   (与党支持の方、ごめんなさい。でも、勝ったからいいでしょ。)

  
   というのは、私は
   与党が56%、野党44%くらいの割合がいいと、
   思ってるからです。
   えらく中途半端な数字ですが、
   与党が中心ながらも、暴走は許さないということで、
   私の中での感覚としての割合です。
   今の日本では、与党はほっといても票が入りますので、
   私はその割合に近づけるために、野党に入れるわけです。

  
   でも、今回ほど、自民が一人勝ちしてしまうとは、
   思いませんでした。
   日本人が、こんなにのせられやすいとは思わなかった、
   というのが、正直な感想でした。

  
   でも実際には、それほどの人が自民に入れたのではなく、
   自民と野党の民主だけを比べた場合でも、
   得票数の差は、それほど大きくなくて、
   死票が大量に出てしまう選挙制度にも、
   原因があるようです。

  
   事実、民主に入った票の80%近くが、死票になってしまったそうで、
   実際は、国民の三分の一は、民主に入れていたそうですが、
   それが、議席数では、あんな大差になってしまう制度です。
   党が希望して国民が希望しない人が入る、
   敗者復活の比例制度だけでなく、
   この小選挙区制度も、大いに問題ありです。
   こんな選挙制度で、本当に民主主義?


   でも、これで、小泉さんに一番のせられてしまったのは、
   実は国民ではなく、民主党だったということが
   わかりましたわ。

  
   こんな調子では、政権とっても長続きできなかったでしょう。
   おぼっちゃま集団的なところもこの党の弱点、
   しかも、肝心なところで、いつも議員のボロが出てくる甘さ。
   (今度は民主党支持の方、ごめんなさい。)


   社民党は、ここの議員が前に、
   「議員も国民年金だけにしたらどうか」という話をしてた時、
   「それだけでは生活できない」と、
   しゃーしゃーとぬかしおったのを聞いてから、
   信用できない。
   (今度は、社民党支持の方、ごめんなさい。)


   共産党は、「確かな野党が必要です」って、
   そりゃ今の日本で共産党が政権とることはないだろうけど、
   自ら野党と認めてしまっているようでは、
   批判するだけの政党ととられても仕方ないでしょ。
   (今度は、共産党支持の方、ごめんなさい。)

   
   って、野党も頼りないんだけれど、そういう考えなので、
   野党に入れてるんだけど、
   少なくとも、私みたいな人間の民意は、
   無視され続けるわけですね。
  
     
   しかしね、危惧しているとおり、
   与党やりたい放題になって、
   さっそく、谷垣さんが、
   選挙の間は箱にしまっておいた定率減税廃止を、
   持ち出してきましたわよ。
   これから再びはじまるのかしら。
   庶民泣かせの増税、負担増ラッシュが…。




  ◇前々号の床屋さんの話で、めのうさんからメールをいただいたんですが、
   愛知の三河地方では、床屋さんでもらっていたのは、
   たこせんべいだったそうです。
   所変われば、品変わるですね。
   練りおしろいで鼻筋に1本はなかったそうで
   やはり地域的なもの(それももしかしたら1件の床屋だけの?)
   可能性が…。

  
   でね、ちょっとほのぼのしたお話を、教えてくれました。


   「あ、余談ですが顔剃りで思いだしました。
    うちって、子供の顔を剃るのは父の役目だったんですよ。
    「おーい、顔剃るぞー」って言われると
    姉妹順番に剃ってもらいました。
    洗面器にお湯を入れたのを
    濡れてもいいように新聞の上に置き
    せっけんとブラシそして父愛用のひげ剃り。

    父のあぐらの中にスッポリと頭を入れて剃ってもらったのはいい思い出です
    あと、元旦のお雑煮を作るのも父親の役目でした。

    なんかこれはお父さんの役目
    っていうのがあると、父親ってかっこよく思えますね(爆)」


   お父さん方、ご参考にいかが?


                             (ひとみ)


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