「いいとき生まれた!昭和30年代」

メールマガジンバックナンバー

 


第42号 白黒写真と八ミリ


  ★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆


         いいとき生まれた!昭和30年代  第42号     


                    2005. 7. 18        


  ★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆━★☆



  昭和30年代生まれと、40年代生まれの差は、
  生まれたときからの写真が、
  カラーか否かによるのではないかと、
  思っています。
  

  同級生などの、小さいころのアルバムを見せてもらっても、
  もちろん白黒写真が主流です。
  そして、この服、この光景、同じ時代だねーと、
  ほっとします。
  

  私のアルバムに、初めて登場したカラー写真は、
  いくつのときに、撮ったのかがわかりませんが、
  4〜6歳くらいかなあ、と推測します。
  

  でも、小学校の入学式に、
  学校で撮った集合記念写真は、
  まだ白黒です。
  3年生くらいになると、完全にカラー化してますが、
  それまでは、かなり白黒が、占めています。
  

  よって、幼児時代の写真は、
  ほとんどが白黒。
  そして、いつのまにか時代を感じさせるものになりました。
  昔はそんなこと、なかったのにな。
  って、あたりまえか。
  
  
  その中で、後ろの棟に住んでいた赤ちゃんのYちゃんと一緒
  に撮った写真があります。
  しゃがんでYちゃんを抱っこしているYちゃんのおばあさんの横で、
  不自然に目立つ口を、キッと真一文字に結び、
  なぜか堂々としたいでたちで立っている、2,3歳の私。
  
  
  口元が不自然なのは、口のまわりに、
  なんかがついているようで、
  チョコレートでも食べた後だったんだろう、
  
  
  と、ずっと思ってたのですが…。
  
  
  ある日、母はYちゃんのおばあさんと
  立ち話をしていました。
  すると、私が得意そうにやってきました。
  

  口の周りまではみ出した、
  人を食ったような口紅を塗りたくって。
  

  その姿を見て、あまりに受けたYちゃんの家の人が、
  撮ってくれたのが、その写真の真相だったのです。
  
 
  真相を知ったのは、かなり後で、
  30代くらいになってからではないでしょうか。
  それを知ったとき、白黒写真の限界を知りました。
  じゃなくて、白黒写真のやさしさを知りました。
  白黒なら、「口がチョコレートだらけなの」と言えば、
  「可愛いね」ですみますが、
  カラーだったら、
  「やっぱり、馬鹿なことばかりしてたってのは本当だったのねー。」
  って、すぐばれちまいます。

  
  今は、わざわざ白黒で撮る写真も、
  人気があるようですが、
  この真実ながらも、それをリアルに見せつけないやさしさが、
  心をひきつけるのかもしれません。
 

  ちなみに、Yちゃんのおばあさんは、
  抱っこしたYちゃんで、自分の顔を隠してます。

    
  さすがにもう、魂を抜かれるという迷信は、
  信じていなかったでしょうが、
  (だって、孫を盾にしてるんだもんね)
  写真に抵抗を感じる人だったのかもしれません。
  

  もっとも、私と同い年にも、
  写真嫌いがいましたなあ。
  その子、顔もスタイルも悪くないし、
  性格も元気いっぱいで人にも好かれましたけど、
  カメラ向けると、顔を隠して逃げ回ってました。
  それでも、そのころは、大人になってたので、
  まだ多少はまともに写ってましたけど、
  子供の頃の写真は、みんな横や下を向いたものばかりだそうです。
  そこまでして顔を写したくないなんて、
  どこかで、なんか悪さでもしてたのか?
  

  八ミリフィルムというのもありましたね。
  もちろん、音など入らない、
  原始的な映像だけのもの。
  その映像も、決して滑らかという感じではありません。
  しかも、痛みやすいから、時折傷が写ったりして。
  テレビなどでも昔のフィルム映像はこれですね。
  
  
  新しもの好きの父は、
  私達の幼いころ、これもけっこう撮りました。
  でもこれは、撮ってから現像に出さなくてはいけなかったから、
  すぐには見れなかったし、
  見るときも、部屋を暗くしたり
  スクリーンをかけたり、
  映写機をちょうどいい位置にセットしたりと、
  今から思うと、とんでもない手間がかかってました。
  今のビデオカメラとは雲泥の差です。


  だから、夜に見ることで、
  暗くする手間を省き、
  白いふすまや壁に直接写すことで、
  スクリーンを出すのを省きました。
  でも、映写機の位置を合わせるのは、
  家具の配置が変わったりとか、
  場所を変えたりとかあるので、
  その都度調整で、
  「あ、ちょっと高さが足りない。
   その本、一冊貸して。
   あ、今度は高すぎ。」
  「この箱は?」
  「お、それちょうどいいかも」
  なんて、大騒ぎで準備しました。


  そんな思い出も、
  あの映写機の、カタカタいう音と共に、
  過去のものとなりました。

  
  今は、機械も壊れてしまったし、
  フィルムも、雨漏りかなんかにあって、
  だめになってしまって、
  何も残っていないからです。
  残念無念。
  
  
  
  ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    あれこれ後記
  ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  
  
  
  前号は車の話題だったせいか、
  男性からのメールを多くいただきました。
  やはり、車の記憶となると、
  男性のほうが鮮明のようです。
  板の出る方向指示器はバスで見た記憶があるというお話を、
  2つご紹介します。
  

  まずは、昭和37年生まれのjararacaさんのメールの一部です。
  
  

  『私は昭和37年生まれなのですが、
   幼い頃私が住んでいた所ではもう普通の点滅式だったのですが
   親戚の家に遊びに行く時の乗り換えのバスが
   腕木式(アポロ)の方向指示器(ボンネットバスでした)が
   付いていたので楽しみでした。
   1〜2回乗ったぐらいでそのバスがなくなったのが
   とても残念だった思い出が有ります。
  
   ドライバーのマナーは仰る通りですね。
   緊急車両が近づいたときの対応もひどいですが、
   ちょっと前までは交差点などで歩行者が歩いている時は
   クルマは完全に止まって待っていてくれたのですが
   今はジリジリ動いて急かすドライバーばっかりに
   なっている様な気がします。
   私は移動のほとんどを自転車で行っているので
   特にそう思うのかも知れません。』


  
  ついに登場、ボンネットバスですよ!
  私は、当時バスにはあまり乗らなかったのですが、
  ボンネットバスを見たときに、
  「なつかしー!」
  と感じたので、どこかで乗るか見てるかしてるんだと思うのです。
  考えられるのは、いなかに行ったときだと思うのですが。
  そんな程度だから、もし方向指示器が、まだそうであったとしても、
  気がつくわけないですね。


  それと、完全に止まらない車、ありますねー。
  へそまがりの私は、
  きちんと止まって待っていてくれる車のためには、
  小走りをしますが、
  そういう余裕のない車には、
  絶対に早く行ってやろうという気はおきません。
  むしろそういう車の前では、意識して遅く歩く奴です。
  (おばさん化というより、いじわるばあさん化してます。)


  もう1通、前号は昭和31年生まれのOさんでしたが、
  こちらは昭和32年生まれのOさんからのメールより、
  一部をご紹介します。


  
  『今回の車の件ですが、確か子供の頃に乗ったバスのウィンカーが
   点滅でなく、ベロのようなものが出たのを記憶しています。
  
   車ではありませんが、バイクの免許取り立て(昭和48年頃)の頃は
   ツーリングですれ違うバイクも少なくて、すれ違った際にはお互い
   ピースサインをしていたのですが、バイクブームになって絶対数が
   多くなってからは廃れたのか、見なくなりました。最近はほとんど
   ツーリングにもでませんが、たまにでてもピースサインは無いみたい
   です。なんだか寂しいような気になりますが・・・』
  
  

  37年生まれのjararacaさんが、
  板の方向指示器のついたバスがなくなる寸前に、
  乗った記憶を持っているのですから、
  31年生まれのOさんがしっかり覚えているのは、
  当然かもしれません。
  私も記憶に残しておきたかった。


  ところで、ライダー同士がピースサインで挨拶しあってたのを
  ご存知でしたか?
  登山をする人が、山道で行き会った人と、
  挨拶を交わすというようなことと、同じでしょうか。
  ライダーが増えて、いちいちピースしてたら危険になってきて、
  廃れてしまったのかもしれませんね。
  でも、なんだか、ほんわかする光景、
  廃れてしまったのは惜しいです。
  今、この習慣を知らないライダーにピースしたら、
  「なんか、へんな奴にピースされちゃったよ。」
  って、思われてしまうのかも。
  
  
  また、大阪のKさんからは、こんなメールが。
  これも一部ですが、ご紹介します。
  
  

  『ミゼット・オート三輪・バタコ(バタバタとも言ってた様な気がします)
   ・・・・懐かしい響きですね
  
   ミゼットはダイハツの車で、当時、大村昆と佐々十郎が宣伝していたの
   を覚えております。排気量199cc、燃費30km/l 
   今と1桁違う数値ですね。
  
   (ミゼットのカタログより)
   http://www.asahi-net.or.jp/~rf7k-inue/izen/no-6/mizeet/mizeet.html
   
   ダイハツ工業は大阪の伊丹空港の北端の池田市と言う所が本社です。
   そういえば「てるてる家族」の舞台は池田市でした。
  
   池田市は、ダイハツ町と言う住所が有って、4人目の子供が生まれると
   軽自動車を(もちろんダイハツ)3年間無償で貸してくれます。
   市の公用車(軽)はすべてダイハツ製です。(さすがにミゼットは無い
   とおもいますが)
  
   なんか、トリビアみたいになってしまいました・・・
  
   それから、対向のドライバーが挨拶しなくなったとのことですが、
   私の経験では(毎日仕事で運転してます)ゆずりあった時は挨拶する
   ケースが多いですよ。
   世間で言われているほどマナーは悪くないと思います。
   でも、路上駐車はやっぱりすごいです。
   かく言う私も仕事上仕方なく(この言い訳が一番多い)
   路上駐車しますが。
  
   高速道路の件は全くその通りだと思います。
   ただ、大阪の場合、高速は昭和30年代終盤から40年代初めで、
   東京より約5年遅れの様です。
   多分、これは昭和39年のオリンピックと45年の万博の差だと思いま
   す。』
 
 
  交通マナーの悪さでは有名になってしまった大阪ですが、
  人間的マナーは、ばっちりのようです。
  もっとも、人情で動く大阪人と考えれば、
  お礼の挨拶をきちんとするのも、
  路上駐車の実態も人情のなせる業?
  ということで、つじつまが合うような気が…。


  それから、トヨタの豊田市は知ってましたが、
  ダイハツも池田市に企業城下町を作ってたんですね。
  しかも名前もそのまんまのダイハツ町。
  4人目のお子さんが生まれる方、
  ダイハツ町に移住はいかが?
  

  懐かしいミゼットのカタログも、ぜひご覧になってみてください。
  今見て、一番魅力的なのは、お値段っす。
  
 

  ◇私がメルマガを発行しだして2年、
   そして、一番後発のこのメルマガの創刊は、昨年の今日でした。
   つまり、このメルマガも、1年を迎えることになりました。
   定期的に発行する時間がとれなくなって、
   月に2,3度の不定期発行になってしまってますが、
   どうにかやめないで続けられているのは、
   読んでくださる皆様のおかげと感謝しております。
   改めまして、ありがとうございます。
                            (ひとみ)



  ======================================================================
   
   発 行 日本の小粋な和みの暮らし「和・は・は」
       http://wa.hitokiwa.com/

    このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/を利用して
    発行させていただいております。

   「いいとき生まれた!昭和30年代」
    バッグナンバー http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000135400
    購読・解除    http://wa.hitokiwa.com/merumaga.htm



    姉妹サイト やる気元気前向き!「あっぱれぷらすサイト」
        http://www2.ocn.ne.jp/~aps/
        よりこんなメルマガも発行しています。

   「あっぱれ長屋のプラス話」
    バッグナンバー http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000115032
    購読・解除    http://www2.ocn.ne.jp/~aps/nohohon.htm


   「脱!惰性生活〜惰性で生きるな、自分を生きよう」
    バッグナンバー http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000117051
    購読・解除    http://www2.ocn.ne.jp/~aps/nohohon.htm
  

   
    ※メールはこのメールの返信ボタンをクリックすれば、
     返信用のメールが開きます。
     (件名はそのままでけっこうです。)


  ======================================================================
  

←前の号      次の号→

一覧から選ぶ


登録する



このページのTOPへ戻る









あっぱれぷらすサイト ぷらっとネットショップ


和ははホーム


今の日本を楽しむ和はは生活

懐かしの昭和30年代

幕末維新の時代

日本の物産名産入口

日本の旅

日本のエコロジー

こだわり国産品



日本の伝統文化を取り入れた和はは生活

日本の衣

日本の食

日本の住

日本の癒し

日本の美

日本の縁起物

日本を知る本

寄り道・和はは生活

松竹梅子の小遣い稼ぎの口入屋

メールマガジンのご案内

和ははの日本人講座

お休み処