「いいとき生まれた!昭和30年代」

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第28号 子供は立っててあたり前


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         いいとき生まれた!昭和30年代  第28号     


                 2005.1.30           


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  前号の、前に立っている人の荷物を持ってあげる習慣のほかにも、
  見なくなった乗り物内の光景があります。
  
  それは、お年寄りが来たときに、子供を立たせる親。
  
  席を譲る行為に関しては、今だって少なくなったとはいえ、
  まだ見かけることができます。
  でも、もし座っているのが子供だったら、
  子供を立たせるなら、他の大人が立つべきという感じですよね。
  
  でも、昔は、席があいているときはともかく、
  子供は立ってて当然でした。
  座る優先順位は、お年寄り、大人、最後が子供でした。
  そうではありませんでしたか?
  
  「座りたいよー」なんて泣きわめく子供は、
  「子供は立ってるもの」なんて叱られたりしてたものです。
  
  そんな子供をたしなめることなく、
  困ったわねなんて顔して、
  誰かが譲ってくれないかと物欲しげな顔をしている親を見ると、
  恥を知れなんて思ってしまいます。
  
  この間は、夫婦でこんなのがいました。
  電車の中に、まだ小さい2人の子供を立たせたのはいいのですが、
  子供の手もつながず、自分たちにつかまらそうともしません。
  当然、子供はふらふらして、
  見てるほうが危なっかしくてはらはらです。
  
  でも、私も周りも、誰も譲りませんでした。
  だって、みえみえなんです。
  そうやって、誰かに譲ってもらおうという魂胆が。
  さりげなく、周りにちらちらやってる目線、
  わかりすぎですから〜。
   
  そんなに自分の子供が可愛いなら、しっかり手をつないであげて、
  公共マナーを教えてやるのが、ほんとの親の愛情ってもんだ。
  
  けっきょく、この親は、子供が座れれば自分たちが楽、
  という思いの方が強いのかもしれません。
  だって、本当に子供のことが最初にあるのなら、
  危ないから、自然と手をつなぐとか、
  つかまらせるということをしていると思うのです。
  
  こういう親に限って、子供が転んで怪我でもしたら、
  誰も席を譲ってくれなかったからだって、
  自分を棚にあげて、被害者になるんでしょう。

  2駅くらい過ぎて、そこではだめと判断したのか、
  位置を移動していました。
  ご苦労なこって。

  おっと、話がそれてしまいましたが、 
  ともかくも、たとえ子供を座らせるにしても、
  子供に席を譲るのではなく、
  座っている人が、抱っこしてあげるパターンが、
  多かったでしょ。
  
  「荷物をお持ちしましょうか」と言うのと同じように、
  小さな子を連れた人に、
  「抱っこしましょうか」っていう申し出も、
  けっこうありましたよね。
  あくまでも、座る優先度は大人。
  
  今でも、たまに
  「子供は立ってるもんだ」ってどかして座る老人もいるようです。
  こういうとき、偏屈だとか大人気ないとか、
  つい老人を悪者にして考えてしまいます。
  でも、よく考えたら、子供を変に甘やかしているほうが、
  おかしいのかもしれません。
  老人にしてみれば、こういう風潮の時代を知ってるから、
  当たり前だと思っているとも、考えられませんか?
  
  目上を敬う心が消えていくのも、当然かもしれません。
  

  
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    編集後記
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  今日の話題は、前号で一緒にのせるつもりでいたところ、
  長くなってしまったので、今号にまわしたのですが、
  前号に対していただいたメールの中に、
  偶然、今日の内容のお話が入っていたので、
  かえってそれがよい結果となりました。
  たかあきさんからいただいたメールの一部です。
  
  「電車の中の思い出あります。
  私は父親の実家が谷中、母親の実家が秋葉原だったので
  都電に乗って、双方の家に出かけてました。
  
  幼稚園の頃、父親と二人で都電に乗っていました。
  私が座席に座っていたら、前に立っていた父親の横におばあさんが
  やってきたのです。
  それで、父親が私を立たせて、そのおばあさんに席を
  譲らせました。そしたら、そのおばあさんが、私に膝の上に
  座りなさいと何回も声をかけてくれました。
  そのあと、私は多分恥ずかしくて座らなかったと思います。
  何回も都電に乗ったはずなのに、都電の記憶ってそれだけです。
  メルマを読んでそんなことを思い出しました。」
  
  
  この膝にだっこしてもらうパターン、
  たかあきさんみたいに、ある程度大きくなると、
  見知らぬ人にだっこしてもらうのは、
  親が乗り気でも、本人がだめみたいなこと、
  けっこうありましたよね。
  私も、どこか落ち着かない気分で、
  抱っこされてた覚えがあります。
  
  で、やがて子供のほうから、
  「立っている」ことを選択するようになるのですよ。
  それもまた、いいことではないですか。
  
  
  もう1通、Oさんからこんなご意見もいただきました。
  
  「こんばんは。僕も高校のときバス通学をしてましたが、
  見ず知らずの座っている先輩が立っている僕に向かって
  かばんを持ちましょうかと申し出てくれてよく持ってもらっていました。
  
  ただ、僕は知らない人に申し出てまで持つことはありませんでしたから、
  ちょうど僕の世代ぐらいでそのような習慣が消えてしまったのでしょう。
  ちょうど四十年代の終わりでした。
  
  僕らが伝統を絶やした悪い世代かもしれません。」
  
  
  言われてみれば、この習慣がなくなったのは、
  世の中のせいばかりではないのかもしれません。

  私だって、昔は持ってあげることもしましたけど、
  いつのまにか、そんなこと考えもつかなくなって
  しまったのですから。
  私たちより後の世代でなくなったということは、
  この習慣を絶やしたのは、私たちかもしれないわ〜。
  
  
  
                                (ひとみ)



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