「いいとき生まれた!昭和30年代」

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第19号 三種の神器と氷


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         いいとき生まれた!昭和30年代  第19号     


                 2004.11.19           


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  昭和の三種の神器というのがありました。
  白黒テレビ、電気洗濯機、電気冷蔵庫。
  
  新し物好きの父は、テレビがまだまだ高い時代に、
  早々に買ってきてしまいました。
  そのお金で、3ヶ月くらいは悠に暮らせたそうで、
  そんなものを突然買ってきてしまわれた母は
  明日からどうやって暮らしていこうと真剣に悩んだそうです。
  
  所得制限のある都営住宅に住みながら、
  そんなぜいたく品を買うなんて、見つかったら大変と、
  最初の頃は、押入れに隠すように入れて見ていたらしいです。
  そこまでして買うか?
  
  以前お話したローラーつきの洗濯機も、生まれたときにはありました。
  こちらは、母も異論はなかったのでしょう。
  
  そういうわけで、この二つは、私よりも早く家に来ていたわけですが、
  冷蔵庫は、まだ電気冷蔵庫はなかったようで、
  かすかに氷を入れて冷やす、木製冷蔵庫を覚えています。
  氷から溶け出した水を時々捨てる必要がありました。
  私もおぼろげな記憶の底にある程度なので、
  それより下の人は、たぶん知らない人も多いでしょう。
  
  ただし、氷屋さんが氷を売りにきてたことは、よく覚えています。
  のこぎりで、しゃかしゃかと大きな氷の塊をきりだして、
  これまた大きな鍵バサミみたいなもので、それをはさんで運ぶのは、
  充分子供の興味をひきつけ、わくわくさせてくれる光景でしたから。
  
  切り出すときに飛び出してこぼれおちる、
  氷のくずを見てるのも、のこぎりひくのもおもしろそうで、
  やってみたくてうずうずしてました。
  
  数年前、その光景に、思いがけず都会のど真ん中で会いました。
  家庭用に氷を配達することはなくなっても、
  業務用としての配達で、あの光景は健在でした。
  
  信号待ちをしているそばで、あのしゃかしゃかが始まったとき、
  おもわず目はランラン、口元はフニッっとくずれてしまいました。
  そんな顔して、信号が変わっても、なかなか歩き出さないおばさん、
  充分怪しいぜって気がついて、あわてて歩き出しましたけど、
  本当は最後まで、そこで見てたかった。
  しかし、子供の頃と感性一緒ということにも気がついて、
  ちょっと複雑…。
  
  そんなわけで、はじめてのテレビも、洗濯機も、
  そういうのがあったということしか覚えてないけれど、
  冷蔵庫だけは、最初の電気冷蔵庫として印象深かったようで、
  そのドアに取り付けられた会社のロゴに、
  赤く電気がついて、真っ暗な部屋でも、
  その光がぽつんと点っていたことまでもよく覚えています。
  
  今では博物館に行かないとお目にかかれなくなった、
  当時の電気製品を見かけたりすると、
  今のエリート電気製品にはない素朴な温かみを感じます。
  
  そんなノスタルジーを感じるのは、昔の電気製品には、
  人間にもある程度、協力体制が必要だったからかもしれません。
  テレビにしても、スイッチを入れてすぐには画像が出ません。
  しばらくジーっと待っててあげなければなりません。
  チャンネルをまわすためにも、
  人間がそこまで出向いてあげなければなりません。
  しかもあまりガチャガチャ早く回すと、壊れるって怒られて、
  一回一回とめながら、まわしたものです。
  (古くなって、チャンネルの取っ手がはずれているようなテレビも、
  よくみかけました。
  まわすときには、はずれた取っ手をはめこんでまわしてたり。)
  
  洗濯機だって、洗いが終われば、洗濯層の中の泡を洗って、
  今度はすすぎの水を入れて洗います。
  そして、それが終われば、ローラーに洗濯物を通して、
  ぐるぐる回して、絞ってあげなければなりません。
  (要は洗濯機と言っても水を回すだけじゃん!というつっこみは置いといて…。)
  
  冷蔵庫だって、時々霜取りしてあげないとえらいことになってしまいます。
  
  こういった人間の手間を解決していった今の電気製品は、
  格段に便利で優秀です。
  昔の電気製品がもしあったとしても、もう戻れないでしょう。
  デザインだって、どんどん先進的になります。
  
  でも、そういう時代になったからこそ、
  人間が手をかける部分が多かった電気製品を、
  懐かしく愛着を持って、思い出すのでしょうね。
  


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    編集後記
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  前号のシガレットチョコレートに対して、シガレットガムというのも
  あったというメールをいただきました。
  そういえば、ありましたね。
  今思うと、味的には、シガレットチョコレートもシガレットガムも、
  大しておいしくなかった気がしますが、
  私は、シガレットチョコレートのほうが好きだったので、
  そちらしか覚えていなかったのでしょう。
  でも、このシガレットガムのほうは、今でも駄菓子屋などで、
  売られているようですよ。
  禁煙ガムにしたらいいかも。
  そうなったら、駄菓子屋にはおけないけれど。

  もちろん当時は駄菓子ではありませんでしたね。

  当時、メーカーもののお菓子は、
  子供のお小遣いでほいほい気安く買えるものではありませんでしたから、
  手に入れるには、おみやげでもらうとか、遠足があるとか、
  または買物に行ったときに親が買う気になってくれるとか、
  とにかく機会を待つしかありませんでした。

  「当時、おやつでキャラメルやらチョコレートを買うともったいなくて
  1日1個とか2個とか決めて引き出しにしまってたなーって
  今考えると、ごきぶりとか大丈夫だったんだろうか…」という
   メールもいただきましたが、わかりますねー、この気持ち。

  私は冷蔵庫に入れて、
  私と違って、すぐ全部食べてしまう妹達に見せびらかし、
  さらにそれをおもむろに取り出して食べるのが、
  また一段とおいしかったものです。(?)
  
  たまーーーにあげることもありましたけど、
  これだから、尊敬される姉になれなかったのね。


                              (ひとみ)


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