「いいとき生まれた!昭和30年代」

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         第123号 レコード

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      いいとき生まれた!昭和30年代  第123号     


                     2015. 9.29  


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  こんにちは〜。
  前号から半年。
  しっかりきっちりとその分だけ
  年を取りましたけど、
  いかがお過ごしですか。


  もっと言いようがないのかい、
  というお叱りが出る前に、
  さあはじまり、はじまり〜


  皆さんは昔持ってたレコード盤を
  どうされましたか?


  レコード盤が眠っている家も、
  意外とありそうですが、
 我が家もそのうちの一軒です。


  父が凝って買い集めたレコード盤、
  その時に便乗して子供だった私たちが買ってもらったレコード盤、
 自分が社会人になってから買ったレコード盤などが、
  そのままになってます。


 でもプレーヤーはもうないので、
 死蔵状態。
 処分すべきなんでしょうが、
 それこそ昭和30年代から50年代くらいのもので、
 父の思い出、子供の頃の思い出、若き日の思い出などが
 詰まっているので、
 何とかせねばと思いつつも、
 手放したくなくてそのままになってます。


 昭和30年代の子供の頃、
 我が家にあったレコードプレーヤーは
 両手で抱えて運べるほどの黒い箱型のものでした。


 ふたを開けて、
 レコード盤の穴を回転台の軸に通して置く。
 大きな穴のドーナツ盤レコードには
 キャップみたいなドーナツ盤用の芯をはめてセット。
 EP盤なら45回転、
 LP盤なら33回転と
 回転数を選んでから、
 回転開始。


  回転台の横にある、
  指先にひっかける取っ手がついた軸を持ち上げ、
  その軸先についてる針を、
  レコード盤の端の溝にそっと下していく。


  レコードを知ってる世代なら
  言うまでもないことですが、
  デジタル音楽世代には
  なんじゃそれ?でしょうね。


  手順がいろいろあっても、
  当時は、
  「今はレコードプレーヤーがある時代で良かったなー、
   蓄音機の時代には、
   もっと手間がかかったんだからなー」
  とありがたく感じてたんですから、
  なんか昔の自分に戻りたくなりますわ。


  開始手順のハイライトは、
  なんといっても、
  回ってるレコード盤の上に針を下ろすところ。
  針を傷めず、レコードにも傷をつけぬよう、
  ゆっくりやさしく置くのが必須。
  知らず知らずに息をとめてる瞬間でした。


  複数の曲が入っていて、
  途中の曲を聴きたい時は
  何曲目と数えて、そこの手前の溝を狙って置く。
  失敗すると前の曲の終わりが入ったり、
  曲の頭が切れて始まったりとか、
  シビアな判定が出ます。


  でもこの黒い盤の溝狙いは
  年取って目が悪くなってきたら、
  けっこうつらいことだったかもね。
  今だからわかる。うん。
  い、いや、別に今の私のことを言ってるわけではございませんわよ。


  たまに
  先に針を下ろしといてから
  レコード盤を回すなんてこともしたことあったな。
  そんなことでも、
  針もレコード盤も傷む禁じ手とか言われたくらいですから、
  DJの回しっぷり見たときはぶったまげましたわ。
  やっぱり、あれってダメージ大きいんでしょうね。


  さらに曲が終わったら終わったで、
  いつまでも最後の溝で回り続ける。
  これまた針にもレコードにも良くないだろうってことで、
  余韻に浸る前にまず針を上げに行かねばならぬ。
 

  ちなみに我が家の最後となったレコードプレーヤーは
  壁に設置するスピーカーが着いた、
  コンパクトなステレオセットでした。
  それが来た時、
  何に一番感激したかって、
  この針の上げ下ろしが自動化されていたことです。
  一番の緊張の瞬間から解放されて、
  時代は進んでいる〜と感激したものです。
 
 
  かける前と後のみならず、
  レコードは聴いてる時も注意が必要でした。
  ただ聴いてるぶんにはいいけれど、
  問題は、音楽かけて踊りましょう!
  なんて時です。
 

  そう、振動で針が飛ぶ。
  実に自然の摂理です。


  広い場所ならまだしも、
  4畳半の部屋で
  坂本九さんがカバーした「ジェンカ」を
  針を飛ばさずに踊るなんて技、
  今の私にはもう到底できません。


  そりゃ時々は飛ばして、「しまった!」ということは
  ありましたけど、
  実に器用なことをしてたもんです。


  もっとも、今は技うんぬんの前に体力的に無理。
  何しろこの曲、
  1曲踊ると結構きつくて、
  しかも最後の方になるとテンポが上がるという
  地獄のダメ押しが待っている。
  元気いっぱいの子供の時でさえ、
  もう早く終われ〜って感じでした。


  だから人生経験積んだ今の私だったら、
  わざと針を飛ばして早く終わらせようとするだろうな。
  だけど人生経験積んだ今の私には
  もう一つわかるんだ。


  そういう時に限って
  針は戻る方向に飛ぶものだということが。


  もう1台、
  ポータブルレコードプレーヤーが
  ありました。
  これもけっこう普及してましたね。


  もちろん、
  今の時代のポータブル物とは
  かけ離れておりました。
  ポータブルということで軽さも考えたのでしょう、
  材質もプラスチックで、
  今から見るとおもちゃのようなチープ感ながら、
  レコードプレーヤーとしての役割はきっちり果たせてました。
 

  子供だけでかける時は、
  先ほどの黒のプレーヤーより
  こちらを使うことが多かったかも。
 

  このポータブルプレーヤーでソノシートを聴けば、
  完璧な昭和30年代完成です。


  ソノシートを知ってる世代ってどのあたりまでかわかりませんが、
  昭和30年代世代は確実に入ります、どころか、
  その全盛期に一番おつきあいした世代でしょうか。


  「朝日ソノラマ」でアニメソングを聴いていたとか、
  雑誌の付録についてたとかで、
  誰もが一度は手にしてるはず。


  なんでこんなペラペラなビニールみたいなのから音が出るのか、
  本当に本当に不思議でした。
  天才ならそこから追及が始まるのでしょうが、
  凡人なので、
  「まあとにかく不思議だが聴ける」
  どまりでしたけど。


  色も赤、青、黄などバリエーションがあって、
  子供を楽しませるものでした。


  今でいうなら、CDのようなもんで、
  配布用にも気安く使える原価の安さで普及したんでしょう。
  レコードという分野が残っていたなら、
  使い勝手のいい便利なアイテムとして
  いろいろ利用されたのではと思うのですが、
  レコード文化が衰退してしまっては
  それもかなわず、歴史の彼方に消えていってしまいましたね。


  ところで、当時の子供が
  電気製品で必ずやった定番といえば、
  回る扇風機に向かって声を出し、
  震える声をおもしろがったこと。
  「あ〜〜〜〜」とか
  「われわれは〜うちゅうじんだ〜」とか
  あなたも絶対やりましたよね。


  それと双璧をなすと言ってもいい定番が、
  レコードをわざと違う回転数に設定すること。
  高音のキュルキュルした早回しや
  低い間延びした声になるのを聴いて
  喜んでませんでした?


  そういえば、レコードプレーヤーといえば、
  パナソニックが
  来年テクニクスブランドで復活させる予定だとか。
  レコード人気が思ったより根強いことを受けての
  動きみたいです。
  なんて宣伝みたいになってしまいましたが、
  こういうニュースはやっぱり嬉しいと思いませんか?
  決して回し者ではございませんよ。


  我が家にあるレコードのためにも
  プレーヤーを買おうかなと思うこともあるのですが、
  聴いてる時間も置き場所もないし、
  結局価格に見合うほど活用することがない可能性のほうが
  高そうなので
  つい二の足を踏んでしまいます。
  ぼけそうになった時にでも考えましょうかね。
  (あ、それならもう必要か。)


  きっと聴いたら、
  思い出をどっと甦らせてくれるとは思います。
  でもね、先ほどのジェンカなど、
  ジャケットのB面の曲名を見ただけで
  忘れていた歌をそっくり思い出しました。
  かけなくても、とりあえずは絶大な効果があるようです。




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    あれこれ後記
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  ◇ぼけといえば、
   本当に最近困ってるのです。
   

   123号ともなってくると、
   これまでに書いたテーマと、
   まだ書いてないテーマが
   私の中でごちゃまぜになって、
   わかりにくくなってきてるのです。
  

   しかも、書きたいと思ったことは忘れないように、
   メモを兼ねて一部軽く文にしておくこともあるので、
   書いた記憶は確かにあるんだけれど、
   それはメモで書いたのか、
   発行で書いたのかがまぎらわしくなってしまったり。
  

   さらに私、よく脱線するから、
   テーマでなくても同じことちらっと書いてないかとか。
   そんなところに気がついたら、
   気がつかなかったことにしてね。
 

   これからは
   過去のものも、ちょくちょく読み返さないと
   間違えてしまいそう。
   と思って少し読み返してみたら、
   書いたことも忘れているようなものがある。
   これは確認しないと、ますます危険だわ。
   
 
   若い時ならそんなことなかったのになあ。
   

   いや待てよ、よく考えると、
   若い時からそんなもんか。
   うーむ、ここは喜ぶべきか、悲しむべきか?
      
   

  ◇姪が一人暮らしを始めたので、
   その引っ越し先を母と見に行った帰り。
   駅でエレベーターに乗ったところ、
   知的障碍者の男の子が一緒に乗ってきました。
  
  
   乗るとすぐに母に
   「おばさん、荷物がぶつかってごめんなさい」
   実際には荷物などなく、
   もちろんぶつかってもいないのに謝る。


   母が「いいのよ」
   と言うと、
   今度は
   「おねえさん、荷物がぶつかってごめんなさい」
   

   ほほう、私はおねえさんね。
   私がボタンを操作してて、
   後姿しか見てないからだわと
   彼の期待を裏切らないように
   前を向いたまま
   「大丈夫よ」
   と元気に答える。   


   やがて到着したら
   開いたのはが逆側の扉だったので、
   あわてて向きを変えたら、
   降りていく彼と母の後姿に加えて、
   若い女性が一人。

  
   も、もしかしてこっち?   
   

   私がボタンに目を向けてる間に
   もう一人乗り込んでたようです。
   

   はずかし〜!


   そういえば、あの時の3人の後姿、
   心なしか、そそくさと降りていく感じだったわ。


   それにしても、
   30代の頃、
   もちろん自分のことではないのに、
   「おじょうさん」と呼ぶ声に反応して
   振り返ってしまったあの頃と
   まったく変わっていないなんて…。
  
   
                       (ひとみ)
   
 

   
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   発 行 日本の小粋な和みの暮らし「和・は・は」
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