「いいとき生まれた!昭和30年代」

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 第114号 消えていったカバンたち



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        いいとき生まれた!昭和30年代  第114号     


                    2010. 10. 28   


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  お久しぶりです。
  またこの言葉から始めなくてはならず、
  申し訳ありません。


  まだ10月だというのに、
  今日の東京は年末並みの寒さに見舞われました。
  72年ぶりだそうです。
  こんな昔体験はしたくないんだけど。
  
  
  昔といえば、
  この間、テレビでやっておりましたが、
  昔のことを思い出すのは、
  脳の活性化に大変いいことで、
  認知症防止にも有効なんだそうですね。
  
  
  ということは、
  お年寄りが昔話をしたがるのは、
  呆けないための防衛本能が
  無意識に働くせいかもしれない、
  と思いましたわ。
  ひょっとしたら、私もそういうわけで、
  このメルマガ始める気になったのかな?
  こいつの脳、
  ちょっと怪しくなってきたから、
  少し活性化させるか、ってんで。
  
  
  ならばなおさら、
  発行頻度を戻したいところなんですが、
  とりあえず、今号も、
  あまり時間がかけられないので、
  無駄口たたいてないで、
  さっさとまいります。
  
  
  年々、季節もの商戦の始まりが、
  えげつないことになってきています。
  春から七五三の写真とか、
  夏も終わりきらぬうちからおせちの予約とか、
  まったく季節感無視の無法状態。
  今だって、
  来春のランドセル商戦がすでに始まってますよね。
  
  
  私がランドセルを買ってもらった時は、
  まだまともな時代でしたから、
  入学式までの間、
  嬉しくて何度も出しては背負い、
  学校に通うのを心待ちにできました。
  でも、あの期間が半年もあったら、
  待ちくたびれてしまいますわ。
  まして、子供時代の半年はなお長い。
  入学する頃には、
  すっかり飽きてしまっていそうです。
  
  
  一方、うらやましい変化もあります。
  ランドセルの色です。
  私たちの時代のランドセルといえば、
  男の子が黒、女の子が赤が普通でした。
  私が転校した先の学校には、
  一人だけ黄色のランドセルの女の子がいましたが、
  やはり当時は目立ちましたね。
  個性的で男っぽい子だったので、
  赤のランドセルが嫌だったんでしょう。
  それはそれでその子らしかったんですけど。
  
  
  それにひきかえ、
  今はどんな色でも不自然に感じない時代になりました。
  以前、前を歩いている5,6人の小学生のランドセルの色が、
  全員違ってたということもありました。
  うらやましかったですわ。
  別に赤のランドセルが嫌だったわけではないですけど。

  
  ところで、このランドセル、
  私の卒業した小学校では、
  高学年になると、
  使わない子が増えて、
  だんだん減っていったのですが、
  皆さんはどうでしたでしょうか。
  
  
  これは地域により、学校によりの
  現象だと思います。
  私は3年生で転校してますが、
  転校前の学校は、
  高学年の子でも、
  ランドセルでしたから。
  
  
  ただし、もしかしたら、
  時代の流れで、
  もといた学校でも、
  転校後同じように変わっていたかも
  しれませんが。
  
  
  ともかく、高学年の3年間は、
  クラス替えもなかったので、
  ランドセルが減っていくのは、
  顕著に感じられました。
  
  
  そうしてランドセルをやめた子が使ったのは、
  布でできた学生カバン型の手提げバッグ。
  柄も多彩です。
  
  
  当時の自分たちの中には、
  この中学生みたいな手提げカバンを持つのが
  高学年らしいのだ、
  低学年とは違うのだみたいな意識が
  ありました。
  ランドセルが子供っぽく感じられるようになってくるのですよ。
  
  
  そんなわけで、
  私のクラスで、
  卒業までランドセルを使っていたのは、
  たったの3人。
  
  
  その中の1人は私なんですけどね。
  いえ別に、
  絶滅危惧種のランドセルを、
  守り通そうという使命感に燃えたわけではありません。
  単に、新しいカバンを
  買ってもらえなかっただけですわ。
  「ランドセルがもったいないでしょ!
   それにランドセルは小学生の時しか
   背負えないんだからね」
  
  
  今ならわかりますよ。
  せっかく買ったランドセルを
  低学年時代しか使わずにすまされては、
  たまりませんわな。
  
  
  それに、小学生の時しか背負えないというのもしかり。
  この間、職人手造りの、
  とてもおしゃれで素敵なデザインの茶色のランドセルがありました。
  もちろん価格もそれなりですが、
  仮に買えたとしても、
  自分が使えるものでもなく、
  ましてや、使う勇気もございません。
  
  
  欧米では、
  日本のランドセルが、
  大人のカバンとして、
  便利で注目されているという記事を、
  新聞で読んだことがあります。
  ということは、美しい金髪のお姉さんが、
  颯爽とランドセルを背負って歩いていることもあるわけ?
  日本人なら、思わずのけぞってしまう光景です。
  これで日本人度がわかるテストにもなりそうなくらい、
  日本人にとって、
  ランドセルは小学生のものです。
  
  
  それを思うと、
  あの限られた時間に
  半分嫌々ながらも背負い通しておいて
  良かったなーと思えるのです。
  今ならね。
  
  
  それに、
  最後までランドセルを通した身としては、
  中学になってはじめて、
  手提げカバンより、
  ランドセルの方がずっと楽だったんだと、
  思い知りました。
  
  
  中学の手提げカバンでは、
  布みたいに軽くないところへ、
  教科書も厚いしで、
  重さで手にマメができてましたから。
  もちろんこれは私だけではない悩みで、
  女子の間では、持ち手のところに、
  カバーを編んでつけることが流行りました。
  私もへたくそなのをつけてましたっけ。
  
  
  なんで、男子が肩にかけられる布のカバンで、
  私に代表されるかよわい女子が、
  こんなくそ重たいカバンを手に提げてこなきゃならんのだ、
  と思ってましたわ。
  
  
  そういえば、
  昔の男子学生のお決まりだった、
  帆布の白い肩掛けカバンって、
  ほんと見なくなりましたね。
  白といっても、
  真っ白を保っているようなのはなく、
  ほとんどが煮しめた雑巾みたいな色になってましたけど。
  

  ともかくも自分の小学校時代と比べると、
  今の小学生は、
  大人かと思うほど図体の大きな子供さえ、
  最後までランドセル背負ってますから、
  むしろ昔より堅実になってるかも、
  と思えます。
  
  
  それとも、これも
  今でも、学校により地域によりけりの
  話なのかなあ。
  
  
  まあ今はランドセルをやめたとしても、
  リュックとか、
  肩掛け式バッグで、
  わざわざ当時みたいな手提げカバンにはしないでしょうね。
  
  
  そもそも、あのカバンも、
  男子の白帆布カバン同様、
  もうまったく見かけませんから。
  
  
  見かけなくなったバッグといえば、
  マジソンバッグもはずせません。
  昔は、これを持っていないのは学生ではない、
  というくらい、
  皆、持ってましたけど。
  
  
  私も、中学、高校と使ってました。
  本物なのか偽者なのかもよくわからないまま、
  いやそれすら気にしたこともないままに。
  
  
  でも、マジソンバッグはまだ甘いです。
  完全に幻の存在となってしまったカバンがありますわ。
  
  
  覚えてますか。
  グルーピーケース。
  
  
  ケースというだけあって箱の形。
  コーティングされた厚紙製で
  小さなかぶせとホックが蓋についていて開け閉めしましたね。
  

  大学生が使っていたのが、
  中学生まで波及してきたような記憶があるんですが、
  実際はどうだったのかな。
  流行ったわりには、
  きれいさっぱりなくなりました。
  もっとも、流行ってそんなもんですけど。
  
  
  社会人になって、
  会社から蓋付の書類箱を支給された時に、
  思わず思い出しましたわ。
  今考えると、
  ほんと、あんな箱みたいの抱えて歩くこともなかったろうに、
  という気がしてしまいます。
  
  
  使うといっても、
  大学生と違い、
  毎日、教科書をたくさん持っていく中学生が、
  これを使えるのは、
  会場テストに行く日とか、
  授業のない日とか、
  荷物の少ない日に限られたので、
  実際にはそう頻繁に使ってないような気がします。
  高校の時には、
  もう使った記憶がありません。
  
  
  マジソンバッグは、
  もうありませんが、
  このグルーピーケースは、
  探せば今でも我が家のどこかにあるはず。
  

  そうだ、この春大学生になった甥の入学祝、
  これにしとけばよかったな。
  「レアものだよ。大学で使ってね。」って。
  即、返品されただろうけど。


  って、あらららら…、しまった。
  今日の話では、
  ランドセルから別のことを書くつもりでいたのに、
  すっかりカバンの思い出話になってしまってるじゃないの。
  
  
  でも、残念無念、
  書き直してる時間がないから、
  とりあえず今回はここまでにしておきます。
  
  
  そのかわり、
  年内には、続きを出せるようにします。
  
  
  次の時にはすっかり忘れて、
  じゃなくて、
  気が変わって
  違う話になってる可能性もあるけれど。
  
  


  ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    あれこれ後記
  ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  
      
  
  ◇ここのところ、
   昭和30年代から活躍していた有名人が、
   どんどん亡くなっていきますね。
   幼い時代から馴染んできた人たちが、
   いなくなるたび、
   ますますあの時代が遠くなってしまう気がします。
  
  
   当時子供だった私らが中高年世代に入っているので、
   いや入りかかっているので、
   無理はないかもしれませんけど。
  
  
   でも本当に、
   自分の意識は、いつまでも変わっていないのに、
   年だけは確実にとっていくと思いません?
   書類に自分の年齢を書くことがあると、
   自分で書いておきながら、
   自分でびっくりしてます。
  
  
   でも思ったんですよ。
   この年になっても、
   そう感じているということは、
   これからもそうなんだろうなと。
   70代、80代、
   いやそれ以上生きられたとしても、
   やはり同じように思っているのだなと。
  
  
   ということは、
   今、70代、80代になってる人も、
   そうなんですよ、きっと。
   ましてや、体が元気な人であれば、
   100%確実にそういう意識を
   持ってると思います
  
  
   だから やはり間違っても、
   おじいさん、おばあさんなどと
   言ってはいけないんですね。
  

   私もこれからは、
   おにいさん、おねえさん
   と呼ぶことにしようかな。
   さすがに馬鹿にしてると思われてしまうかな。
   それとも、
   「なんだい?おばさん」
   と返事されたりして。                         
                           (ひとみ)
  



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