「いいとき生まれた!昭和30年代」

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第11号 裸と街中での授乳


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         いいとき生まれた!昭和30年代  第11号     


                 2004. 9. 24           


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  父と母は見合い結婚でしたが、同郷で実家も近く、
  盆暮れには、双方のお墓参りを兼ねての帰省をしていました。
  田舎といっても、自然が豊かなわけでもなく、
  かといって繁華街というわけでもなく、
  住宅と田畑が混在する小さな町といった感じのところです。
  
  それでも、星の数は、東京とは比べ物になりません。
  物心がついて、最初に見たときは、びっくりして、
  「なんで、うちの空には星がちょっとしかないのに、
  こっちの空にはこんなにたくさんあるの?」と聞いて、
  今でも笑い話にされてますが、
  ほんとに不思議でたまりませんでした。
  
  びっくりして覚えていることは、まだあります。
  ある夏に、母の実家に帰省したとき、
  おばあちゃんが、上半身裸でいたのです。
  「おばあちゃん、裸で恥ずかしくないのー!」
  しかも父もいるのにと、幼心にも思いました。
  
  でも、そんなのは序の口で、なんと外を歩けば、
  上半身裸でお散歩しているおばあちゃんなんか、珍しくありません。
  田舎では、お年寄りは必ずといっていいくらい、
  籐のかごの乳母車を押しながら歩いていました。
  今はカートを押して歩いているお年寄りは、たくさんいますが、
  その原型ともいうべきスタイルでしょう。
  で、その乳母車を押しながら、平気で裸で歩いているのです。
  
  東京には、おばあちゃんと言えど、諸肌脱いでいる人はいなかったので、
  本当にびっくりしました。
  でも!
  よく考えたら、東京でもけっこう似たようなことはありました。
  しかも、こちらは若い女性です。
  
  あっ、ちょっと今、目が覚めた方、いらっしゃいました?
  
  当時の若い女性、つまり、私たちの母親世代またはもう少し若い世代です。
  もうおわかりですか?
  
  町中での授乳風景です。
  当時は、ベンチとか電車の中とか、
  そういう外出先で胸を出して授乳している女性って、
  けっこういたように思うのです。
  また、家にいる時でも、そこに家族以外の男性がいても、
  人目をはばかることなく授乳する光景は普通でした。
  
  授乳のときだけは、胸を出しても許されるというか、
  いやらしさは除外されているというか、
  特別なフィルターがかかったような感じで、
  ごくあたりまえの光景だったような気がします。
  
  もっとも、これは、子供の目で見ていたからで、
  男性の目にどう写っていたかはわかりません。
  
  でも、もともと日本は、裸にはそんなにこだわらない国で、
  貴族が着ていた夏の薄絹は、体が透け透けだったというし、
  江戸時代の公衆浴場だって混浴から始まってるし、
  人足などのふんどし姿などは、日本人には当たり前の姿でも、
  幕末に日本を訪れた外人は度肝を抜かれた、
  なんて話もあるくらいです。
  お相撲さんのまわし姿だって、外人から見たら
  「オーマイゴッド!」って思う人は、たくさんいるかも。
  
  そう考えたら、おばあちゃんの上半身裸なんて、江戸時代の頃には、
  よくあったことで、あれはその名残りだったのかもと思えるのです
  もちろん、授乳は当然のように行われていたでしょうから、
  その流れがまだ当たり前の習慣として残っていたのでしょうね。
  
  性に対する意識が今のようにゆがんでいなくて、
  健全だったということでしょう。
  蒸し暑い夏を抱える国、どちらかといえば裸で暮らす部族に近い感覚が、
  日本人にはあったのかもしれません。
  
  私の母は母乳が出なかったので、確かめようがありませんが、
  皆さんのお母さんがたは、いかがでしたでしょうか。
  
  いま、外で胸を出して授乳でもしたら、
  いやらしい目で見られたり、
  おかしな人がくっついてきそうです。
  もしそうなっても、公衆の面前で授乳するほうが悪いってことに、
  なるでしょうね。
  
  

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    編集後記
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   高校時代の友人の訃報が入ってきて、ショックです。
   親世代の訃報が入ってくるようになった時期、
   自分もそういう年代になってきたかとショックでしたが、
   まさか本人の訃報をもらう時期にも入りかけたとは…。
   でも、45歳は、いくらなんでも、まだ早すぎですよね…。
   
                            (ひとみ)
  
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