「いいとき生まれた!昭和30年代」

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第10号 大声で呼ぶ機会


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         いいとき生まれた!昭和30年代  第10号     


                 2004. 9. 17           


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  昔は大声を出して、人を呼ぶことが多かったと思いませんか。
  
  たとえば、お豆腐やさん。
  お豆腐やさんのラッパの音がすると、
  母は「お豆腐やさん、呼んで!」
  と言いながら、鍋をとりに
  台所へ向かいます。
  
  そこで、私は窓を開け、
  ここぞとばかりに大声で
  「おとうふやさーん!」と叫びます。
  後は、おとうふやさんが止まり、
  鍋を持った母が出て行くだけですので、
  私の任務はそこまでで終了となります。
  
  (ところで、あのお豆腐やさんのラッパの音ですが、
  私が当時よく聞いていた吹きかたには、
  その後は、ついに出会いませんでした。
  以前テレビで、あの懐かしのお豆腐やさんは今でもいるかということで、
  取材して見つけた人も、違う吹き方でした。

  文ではうまく説明できないけれど、3つの音で、
  最初の音、半音くらい上がる音、最初の音という吹きかたでした。
  一つの音の長さは3拍くらい。
  そうか、言うなれば、あれもワルツみたいなもんだったのね。
  あのお豆腐やさんのオリジナルの吹き方だったのかも。

  でも、毎日夕方に聞こえてきた、あのほんわかした、
  ちょっと哀愁を帯びた音色は、
  今でもあれが正統派なのだと譲れない気分なんです。)
  
  
  
  また、アイスクリームを買いに、
  ラーメン屋に行くときは…
  すいません。説明が必要でした。
  近所のラーメン屋で、アイスも売ってたのです。
  一番左端のガラス戸を開けると、
  アイスクリームボックスが、表側に向けて置いてあります。
  
  で、扉を開けながら、奥の調理場に向かって、
  大声で叫びます。
  「ちょうだいな!」
  
  店内で客が食べていても、そんなことは関係ありません。
  食べてるほうも、チラッと見る程度で、
  気にしません。
  
  そうすると、お店の人がはーいと出てきてくれますが、
  そのころには、もうアイスボックスを開けて何を買うか、
  目の色変えて探してます。
  だから、よく買いに行ったわりに、
  お店の人の顔を覚えてないのかも。
  
  この「ちょうだいな!」は、ここに限らず、
  お店に行くときの決まり文句。
  駄菓子屋はもちろん、お使いでお店に行くときも、
  挨拶がわりのように使いましたっけ。
  
  もはや死語になったこの言葉ですが、
  当時の子供の買い物には欠かせない一言でしたね。
  それとも、まだどこかで現役でしょうか。

   
  
  そして、もう一つは、友達と遊ぶとき。
  
  その子を呼び出すのに、家の前に行って叫びましたね。
  「○○ちゃん、あーそーぼ!」
  
  都合がよければ、本人が出てくるし、
  都合が悪いときは、本人や時には親が顔を出して、
  これこれだから遊べないと言う時もあるし、
  中から「あーとーで」と、
  本人の返事だけが返ってくることもありました。
  
  声だけなんて、大人の世界なら失礼なことですが、
  そこは子供の世界、声だけの返事でも気にしません。
  じゃあ、他の子のところに行こうということになるだけです。
  
  もちろん、呼びに来られたときも同じです。
  まあうちの場合、たいていは自分で対処してました。
  親が代わりにことわるのは、病気のときか、叱られてる最中のときでした。
  (もちろんそういうときは、目一杯遊びに逃げ出したいのですが)
  
  小学校にあがって、学校で友達の家に遊びにいく約束をして、
  訪問するようになってからも、
  その子の家の前で、せーので皆で声を揃えて、
  「○○さーん!」って呼んでましたっけ。
  
  今の子は、遊びに行く前に電話でアポとるんだよと聞いて、
  のけぞった時代も、だいぶ昔のこととなった今、
  呼び鈴(これも死語化しつつある?)のない家もほとんどなく、
  そういう子供の声を聞く事もなくなりました。
  
  でも、今は、呼び鈴に手が届かないような子供たちって、
  どうしてるんでしょう。
  
  考えてみれば、こういう何気ない呼びかけの言葉も、
  人とのふれあいの原点となるもので、大切な言葉だったんですね。
  
  あなたも、よくこういった言葉を叫んでましたよね?




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    編集後記
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   和・は・はの昭和30年代のページに、
   昭和の音シリーズとして、引き売りシリーズがあります。
  
     http://wa.hitokiwa.com/syouwa.htm

  
   ここにあるお豆腐やさんは、まさしく私の知っているお豆腐やさんです。
   油揚げは、このお豆腐の入った箱についた引き出しに入ってましたし、
   納豆は、藁で包まれたものや、ヒョウギで三角に包まれたものを
   覚えています。
   この小さな箱に、どうしてそんなにいろんなものが入ってるのかが、
   不思議でした。

   風鈴売りは、風鈴の涼やかな大合唱と共に来ていたのを思い出すし、
   金魚売りは、水槽の水がわさわさ揺れていて、金魚が酔わないのか、
   水がこぼれてなくならないか、気になったことを思い出します。
  
   紙芝居屋にも、ラーメン屋にも、異存はありません。
  
   でも、石焼芋屋は、もう少し立派な窯だったような気がするんですが。
   それともそれは、もう少し後の時代の記憶が、
   ごちゃまぜになってるのかな。

                             (ひとみ)



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