「いいとき生まれた!昭和30年代」

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 第105号 昭和40年代の仰天義務教育



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        いいとき生まれた!昭和30年代  第105号     


                    2009. 4. 9   


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  前号で野菜の話をしたことで思い出した、 
  くら〜い記憶。
  

  それは、
  我らが生まれた昭和30年代が終わる頃から、
  義務教育を学んだ40年代に行われた、
  信じられない推奨でございました。


  あまりに衝撃的なもので、
  一般家庭では、それほど浸透しませんでしたが、
  学校では、これに沿って教育指導が行われたために、
  私達は魔の洗礼を受けたのでございます。


  ちょっと、大げさすぎたかな。
  それが行われたのは、
  家庭科の調理実習です。
  それは…。


  「野菜は洗剤で洗いましょう」
  
  
  今でも、信じられない発想ですが、
  少なくとも、昭和45年に5年生だった私は、
  そう授業で指導されました。
  教科書にも、
  載っていたと思います。
  

  昔は、肥料が肥料だったために、
  洗剤で洗うことが推奨されたと思っている人もいるようですが、
  実際のところは、
  農薬を落とす目的のほうが、
  大きかったのではないでしょうか。  

  
  だって、回虫の卵だけなら、
  それまでの流水でよく洗う方法でも、
  別に問題ないわけですから。
  実際、私は水洗いだけの野菜しか食べてませんが、
  寄生虫検査にひっかかったことはありません。


  そのかわり、
  昔の野菜の洗い方というのは、
  とても丁寧に洗ったことは確かです。
  しかし、そこさえきちんとやっておけば、
  問題ないこと。


  ですから、
  昭和30年代から普及しだした台所用洗剤が、
  野菜も洗えるところまで行き着いたのは、
  やはり、農薬が一番大きな原因だったのでは?
  と考えてしまうのです。
  

  しかし、子供だった私でも、
  台所用洗剤の用途に、
  食器と並んで、野菜と書かれたのを見つけたときは、
  信じられないと思いましたもんね。
 
  
  それに、
  農薬が落ちても、
  洗剤がしみこんでいては、
  元も子もありません。
  結局、流水でよく洗う点は同じで、
  むしろ、洗剤分を残さないためには、
  もっと丁寧に洗わなくては不安になりませんか。
  そこまでしなくては衛生的でないという野菜ならば、
  そっちのほうが問題でないかい?ということにもなります。


  そんな矛盾だらけの方法が、
  おいそれと広まるわけはありません。
  今までの洗い方が主流のままだったのは、
  当然でしょう。

    
  しかし、
  家庭では避けることができても、
  学校では免れるわけにはまいりません。
  小学校の調理実習で、
  はじめて習う料理「生野菜のサラダ」では、
  レタスもトマトもきゅうりも、
  洗剤液に浸けて、洗わされました。
  あなたも、被害者?
  
  
  ところが、不思議なもので、
  そうやって洗ってると、
  「学校で教えるくらいなんだから、
   本当は洗剤がしみこむ心配なんかないのかも…。
   食器に使うくらいなんだから、
   万一洗剤分が残っても、安全なのかも…。」
  なんて思えてきたのですよ。
  「だったら、衛生的なほうがいいじゃん!」
  
  
  昔から単純、
  いや、純真でしたから、
  学校で指導されることは、
  素直に信じたひとみちゃんでありました。
  これだから、教育はいいかげんなことをされると
  怖いのですよ。
  (人のせいにしてます)


  で、お休みの日に、
  「今日は学校で習った料理、
   生野菜のサラダを作ってあげる」
  (料理といえるほどのもんではないですが)
  と、野菜を洗剤で洗い出したら、
  母が雄叫びをあげましたね。

  
  「だって、学校でもやったし、
   教科書にも載ってるよ。」
  

  しかし、これまでのやり方で、
  無事に野菜を調理してきた、
  ベテラン主婦の自負の前には、
  文部省認定の指導要領など、
  へのかっぱです。
  

  「洗剤なんて冗談じゃない。
   流水でよく洗えば大丈夫。
   いつもそういう野菜を食べているじゃないの!」
  
 
  こうして、子供のうちから洗脳、
  いや教育しておこうという国の目論見は、
  こういう大半の主婦たちの前に、
  あっけなく打ち砕かれていったのです。  
  

  でも私、今このことを取り上げたことで、
  長年の疑問が一つ解けました。
  いくら最初の調理実習とはいえ、
  作るものが、
  材料を混ぜるだけのドレッシングしかない、
  「生野菜のサラダ」って、
  ちょっと簡単すぎだろうって、
  ずっと思ってたのです。
 
  
  が、その狙いは、
  この、生野菜の洗い方を指導することに
  あったのですね、きっと。
 
  
  そして、その中にはもう一つ、
  教育が隠されてました。
  役人のすることを、 
  鵜呑みにして信用するとひどい目にあうぞ。
  何を食べさせられるかわかったもんではない。
  あ、違うか。


  いや、そうでもないか。
  年金や税金は自分たちで食いつぶし、
  国民には汚染米を食わせる仕事ぶりがまかりとおってたわけだし。
  役人が、煮ても焼いても食えないしろもので、
  とんだ食わせものであることも、 
  今や、あちこちの省庁で証明されてるし。
 

  ま、そんな腹のたつ話はさておいて、
  もう一つ気がついたことが。
  洗剤洗いが推奨されていたということは、
  給食の野菜も、
  そうやって洗われていたということ?
  

  まあいずれにせよ、
  今となってはどうしようもないけど、
  洗剤で野菜を洗うとなれば、
  今だって、抵抗ある人のほうが多いですよね。


  ただ、今の水洗いは、
  昔ほどは丁寧に時間をかけて洗わなくなりました。
  その必要性が昔ほどなくなってきたのも原因ですが、
  それに慣れてしまってるための落とし穴もあるようです。
  健康を気遣って有機野菜をとってたら、
  洗い方が不十分で、おなかに寄生虫が…
  となるケースがけっこうあるんですって。
   
  
  話は変わりますけど、寄生虫といえば、
  昔、寄生虫検査でひっかかってしまった生徒って、
  普通に教室でみんなの前で呼ばれて、
  虫下しの薬をもらってませんでした?


  検査にひっかかる人が
  今よりは多かったとはいえ、
  多く出ても、クラスで数人。
  その子供を、みんなの前で呼んでたのですから、
  今なら、デリカシーがないだの、
  プライバシーがどうのと、
  小うるさいことになりそうです。


  でも、あの頃は、
  別にいじめの原因にもならなかったし、
  むしろ、当人もまわりも、
  笑ってすむような雰囲気でした。
  薬がもらえていいなあ、
  なんていうふうにも見えたりして、
  のどかなもんでした。

  
  まわりの人間が悪意を持たないから、
  当人も傷つかない。
  そんな土壌があったからこそ、
  そういうやり方でも問題なかった、
  ってことなのかもしれませんね。
  思いやりという形で示さなくても、
  当然の状態としてそれがあった、
  いわば、性善説が成立していたから、
  問題なかったと。
  

  そうしてみると、
  わからないように配慮してあげることが思いやりだというのは、
  性悪説に基づいたものにすぎないってことになる?

  
  うーむ、やはり昔の日本は、
  奥深いかも。


  
    
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    あれこれ後記
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 ◇戦前の軍国主義の洗脳教育、 
  今の子供たちのゆとり教育を思えば、
  洗剤で野菜を洗わされたことくらいは、
  軽いことかな。
    
  
  ゆとり教育(私は手抜き教育と呼んでいましたが)といえば、
  ようやく見直されることになりましたね。
  教えなければ、学力低下になるのは、
  やらなくてもわかる当然のこと。
  だからこそ、当初から反対も多かったのに。


  これだから、
  責任をとらなくてもいい仕事っていうのは、
  行き当たりばったりの展望のなさで困るんですよ。
    
  
  私の甥姪は高三が二人、
  中三が一人で、
  この愚策のゆとり教育実施期間に、
  すっぽりはまってしまった世代です。
  義務教育に入る頃に導入されて、
  終わってから見直し。
  年代的に、
  みなさんのお子さんでも、
  該当する方が、多いのではないですか。


  もっとも、突き抜けてプラス思考の高三の姪は、
  「私が馬鹿なのは、
   ゆとり教育だったからです、と言える。」
  と、前向きに捉えているようです。
  もはや、突き抜けてを通り越して、
  突き抜け過ぎてしまっているようでございます。
  

  ともあれ、見直しにあたっては、
  これまで手抜き教育されたお子さんの親御さんたちは、
  その分、税金返してもらってもいいような気がしますけどね。
   

   
 ◇政・官への不信は、
  高まる一方の日本ですが、
  報道に対する不信も、
  拭いきれないところってありますよね。
  
  
  私も、最近それをつくづく感じたことがありました。


  ほら、
  世界中に赤っ恥をさらして、
  日本を笑いものに貶めたあの酔っ払い大臣報道。

  
  あのニュースは、
  世界中で大きく取り上げられてしまったので、
  日本でも大きく取り上げることになったなんて話が、
  ありますが、
  なるほど本当のことかも、と思えてしまいましたもの。
  
  
  だって、次々と出てきた
  あの過去の酔っ払い映像はなに?
  こんなにたくさん撮ってるんだったら、
  なぜ、そのときに流さないの?
  当人への配慮だか遠慮だか暗黙の規制だか知らないけど、
  政治家としてあるまじき言動は、
  国民に知らせるべきことではないですか。
  

  自分は知っていたと
  エピソードをしたり顔で話すコメンテーターもいて、
  その認識にも、あきれましたけど、
  いかに選ばれた情報しか知らされてないかが、
  実によく見えたケースでした。
  
  
  いったい何を信じたら〜。

  
  あ、今回は文句だらけになっている。
  せっかく、春になったというのに、
  みなさんを憂鬱にさせてどうする。


  それでは、
  ごらんになった方もいらっしゃるでしょうが、
  最後に楽しい報道のお話もしときましょう。


  北朝鮮のミサイルの一件で、
  秋田の保育園の子供たちにインタビューした中の一こま。
  食事をしている男の子に、
  「テポドンって知ってる?」
  という質問をすると…。

  
  「テポドンってな〜に?
   これは、ブタドンだよ。」


  いやー、日本の子供は、
  やっぱり平和だ〜。    
 
                    (ひとみ)
   
  

  
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